トランプとゼレンスキーがNATO会議で会談、ウクライナは米国製防空システムの購入に意欲

25日(現地時間)、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はオランダで開催されたNATO首脳会議の場で、ドナルド・トランプ米大統領と約50分間にわたり会談を行った。
ゼレンスキー大統領はSNS「X(旧ツイッター)」にて「トランプ大統領と長く実りある会談を行った」と明かし、「停戦の可能性や真の平和の実現、市民の保護方法などについて話し合った」と投稿した。
特に注目されたのは、アメリカ製の防空システム「パトリオット」の購入に関する協議だ。ゼレンスキー大統領は「我々の都市や国民、教会、インフラを守るため、防空システムの導入について意見を交わした」と述べた。さらに、「ウクライナはこの装備を購入し、米国の武器産業を支援する準備がある。欧州諸国の協力も得られる」と付け加えた。
また、両首脳はドローンの共同生産の可能性についても意見を交わしたとされ、「互いを強化できる」との姿勢を示した。さらにゼレンスキー大統領は、米国によるイラン核施設への攻撃についても言及し、「核開発のみならず、ドローン製造能力にも打撃を与えた点が重要だ」と述べ、トランプ大統領の軍事的対応を称賛した。
この会談は、4月に行われたローマ教皇フランシスコの葬儀に関連する非公式会合以来、約2か月ぶり。G7サミットが行われたカナダでも再会が予定されていたが、トランプ大統領の早期帰国により中止されていた。
一方、会談後トランプ大統領は記者団に「とても良い会談だった(very nice)」と評価したものの、ゼレンスキー大統領が述べた「停戦」についての話し合いは行われなかったと明言した。そのうえで「ゼレンスキーは非常に厳しい戦いを強いられている」と語り、ロシアのプーチン大統領に対しては「この戦争を終わらせるべきだ」と明確に批判した。
トランプ大統領はまた「パトリオットは非常に効果的な装備で、イスラエルにも供給している。100%の効果があり、信じられないほど強力だ」と強調。「ウクライナは他のいかなる装備よりも、パトリオットを必要としている」との見解を示した。
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