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トランプ氏、「自分こそ世界のピースメーカー」と豪語するも、“力ずくの平和”に批判続出…ノーベル賞狙いとの指摘も

望月博樹 アクセス  

引用:ホワイトハウス
引用:ホワイトハウス

「私がいなければ、全面戦争になっていた」

ドナルド・トランプ米大統領が再び「世界の仲介者」としての存在感を誇示している。

最近ではイランとイスラエルの衝突を「私の仲介で止めた」と主張し、ホワイトハウス報道官も「最高の平和仲介者(peacemaker-in-chief)」と称賛した。米国の圧倒的な軍事力と経済力を背景に、実際にいくつかの国際紛争に対して外交的成果を見せているのは事実だが、その「平和」の多くは一時的な停戦や象徴的な合意にとどまっているとの指摘も多い。

1月の就任式で「私は分断ではなく和解の大統領になる」と宣言したトランプ大統領は、その後も国際舞台での「仲介」を自らの外交的レガシーとして強調してきた。また、SNSを通じて成果をアピールし続けている。

先月27日にはホワイトハウスにコンゴ民主共和国(DRC)とルワンダの外相を招き、和平合意文書に署名させた。「私が30年続いたアフリカ最古の戦争を終わらせた」と豪語し、「これは私の外交で最も誇るべき成果の一つだ」と語った。両国間の紛争は1994年のルワンダ虐殺を契機に始まり、数十万人の死者と難民を出してきた。

同日、トランプ大統領は「イスラエルとハマスの戦闘も来週には停戦が成立する」とも述べ、「自らがネタニヤフ首相を説得している」と主張。さらに北朝鮮に関しても「金正恩とは今も良好な関係にある」と語り、朝鮮半島情勢にも積極的に関与する姿勢を見せた。

また先月23日、米国がイラン核施設を空爆した後の緊張状態の中で、「私が直接動かなければ、イランとイスラエルは悲惨な戦争に突入していた」とSNSで宣言。5月にはインドとパキスタンの国境衝突に対しても「私が介入して平和をもたらした」とアピールした。

ただしこうした主張に対しては疑問の声も多い。例えばインド政府は「停戦は軍当局間の直接交渉で成立した」と明言しており、トランプ大統領が語った「貿易をてこにした仲介」は事実と異なると否定した。

また、コンゴ民主共和国とルワンダの和平についても、武装勢力の武装解除が進んでおらず、持続的な平和には疑問が残る。イスラエルとハマスに至っては、根深い対立構造が依然として解消されておらず、アメリカの仲介自体に不信感を持つ声も根強い。

中でも最大の矛盾は、就任前からトランプ大統領が繰り返してきた「24時間以内にロシアとウクライナの戦争を終わらせる」という公約だ。先月25日のNATO首脳会議でこの件について問われたトランプ大統領は「皮肉だった。プーチンは思ったより手強い」とはぐらかした。

それでもトランプ大統領が「平和の仲介者」としてのイメージを前面に押し出し続けるのは、彼の「ノーベル平和賞への執念」と無関係ではない。政権1期目の米朝首脳会談やイスラエルとアラブ諸国の国交正常化(アブラハム合意)を引き合いに、「私はノーベル賞を4~5回は受賞すべきだった」と主張。最近では共和党のバディ・カーター下院議員が「トランプ大統領はイランの核保有を阻止した」としてノーベル平和賞に推薦したこともある。

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