
イエメンのフーシ派が再びイスラエル本土を狙った。今回はテルアビブ近郊にあるベングリオン国際空港に向けて、極超音速弾道ミサイルを発射したと発表した。
1日(現地時間)、フーシ派の報道官ヤヒヤ・サレアは、同派が運営する放送局『アルマシラTV』を通じて「テルアビブにあるベングリオン空港を標的とした特別作戦として、『パレスチナ-2』型極超音速ミサイルを発射した」と明らかにした。
サレア報道官によれば、この攻撃によりイスラエルの空港機能が完全に停止し、数百万人の住民が防空壕に避難する混乱が起きたという。また、無人機を用いた大規模な波状攻撃も同時に展開され、エイラト、テルアビブ、アシュケロンの3都市を「最も重要な目標」として狙ったと語った。
フーシ派はこの攻撃の目的について「ガザ地区に対するイスラエル軍の攻撃が完全に停止されるまで、パレスチナ人を支援するための作戦を続ける」としており、今後も同様の攻撃を繰り返す構えを見せている。
同日、イスラエル軍もミサイル発射を確認。中部および南部で警報サイレンが鳴り響いたが、防空システムによって迎撃に成功し、死傷者は報告されていないと発表した。
これに対し、イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は「フーシ派による今回の攻撃に対しては、断固たる報復を行う」と警告した。
フーシ派は2023年11月以降、イスラエル本土に向けたミサイルや無人機攻撃を繰り返しており、そのすべてを「封鎖下のガザ地区にいるパレスチナ人への連帯」と位置づけている。
イスラエル軍はこれまでにもフーシ派が支配するイエメン北部地域への空爆を続けてきた。標的となったのは石油施設や軍事拠点であり、現地当局者によれば、こうした報復攻撃によりフーシ派地域では深刻な物的損害と多くの死傷者が発生しているという。
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