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2025年08月04日月曜日
ホームニュース【薬価にメス】価格3倍の現実にトランプ大統領が動く、製薬各社に「8月末までに最恵国レベル」強要

【薬価にメス】価格3倍の現実にトランプ大統領が動く、製薬各社に「8月末までに最恵国レベル」強要

引用:JFeed
引用:JFeed

ドナルド・トランプ米大統領は7月31日(現地時間)、製薬大手17社に対し、米国内の薬価を他の先進国水準まで引き下げるよう要求し、期限を8月末に設定したと米紙「ニューヨーク・タイムズ」(NYT)が報じた。

NYTは、今回の要求が製薬会社への自主的対応を促すもので、政府が薬価引き下げを強制する法的権限を示したものではないと指摘した。

トランプ大統領は書簡の中で、「製薬会社が動かなければ、米国の家庭を薬価の乱用から守るために、あらゆる手段を講じるつもりだ」と警告した。

5月には、製薬会社に薬価引き下げを求める大統領令に署名した後、多くの企業が政府に提案書を提出した。

トランプ大統領は書簡で、これらの提案の多くが不十分で、「責任を転嫁し、数十億ドル規模の業界補助金につながる政策変更を求めている」と批判した。

また、トランプ大統領が新たに導入した欧州産医薬品への15%の関税は、早ければ今月中にも発効する可能性がある。主要な大型医薬品を生産する欧州の大手製薬会社に数十億ドルの負担を強いることで、米国の患者や政府プログラム、雇用主の薬価負担が増す恐れがある。

書簡では、米国の薬価を「同等の国々の中で最も低い水準まで」引き下げるべきだと強調し、「最恵国待遇」を要求した。投資銀行リーリンクの分析家は、「公開書簡で示された要求は達成不可能だ」と指摘している。

米国のブランド医薬品価格は主要国平均の約3倍にのぼり、製薬業界は価格連動政策に反対し、米国は他国の薬価設定に追随すべきではないと主張する。

一方で、一部製薬会社幹部は、欧州諸国の医薬品価格が過度に低いとの大統領の見解に同意している。

トランプ大統領は書簡で、製薬会社に対し他の先進国でより高い価格を設定し、その追加収益を米国内の薬価引き下げに充てるべきだと述べた。

製薬会社が要求に応じなかった場合、トランプ政権がどのような対応に出るかは依然として不透明だ。5月の行政命令では規制強化や外国からの医薬品輸入も検討する可能性が示された。

トランプ大統領は第1期任期中にも薬価引き下げを推進したが、裁判所によって阻止された。

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