
米国史上最悪のテロ事件とされる2001年9月11日の同時多発テロから24年を迎え、11日(現地時間)、米国各地で大規模な追悼行事が行われた。
ワシントンD.C.の国防総省(ペンタゴン)庁舎やニューヨーク・マンハッタンの「グラウンド・ゼロ」など主要な追悼地では、犠牲者の名前の読み上げ、鐘の打鐘、犠牲者を追悼する黙祷 といった伝統的な儀式が執り行われた。
ドナルド・トランプ大統領はメラニア夫人とともにペンタゴン庁舎内の中庭で行われた式典に出席。閣僚の大半や軍首脳も同席した。演説でトランプ氏は「野蛮な怪物たちが我々の文明の象徴を攻撃したが、米国民は毅然と立ち向かった」と述べ、「我々は決して屈服せず、決して諦めないことを世界に示した」と強調した。
また「2,977人の犠牲者を決して忘れない」と誓い、さらにジョー・バイデン前大統領を暗に批判。「昨年、我が国は死んだも同然だったが、今や世界で最もホットな国になった」と主張した。
前日にユタ州ユタバレー大学で銃撃され死亡した保守系政治活動家チャーリー・カーク氏についても、トランプ大統領は追悼の意を表し、「大統領自由勲章」を授与する意向を示した。カーク氏はトランプ氏の側近として知られており、この事件の影響で、当初は外部の記念館で行われる予定だったペンタゴンでの追悼式は急遽、庁舎内の中庭に変更された。
最も多くの犠牲者が出たニューヨーク・マンハッタンの「グラウンド・ゼロ」でも追悼行事が行われた。遺族や生存者が壇上に立ち、2,977人の犠牲者の名前を一人ずつ読み上げ、そのたびに鐘が鳴らされた。
一方、J・D・ヴァンス副大統領は当初ニューヨークの式典に出席する予定だったが、カーク氏の遺族を慰問するためユタ州ソルトレイクシティに向かったと伝えられている。
2001年9月11日、ウサーマ・ビン・ラーディン率いるアルカイダは民間航空機4機をハイジャックし、ニューヨークの世界貿易センター(WTC)ツインタワーやペンタゴンに突入させた。もう1機はペンシルベニア州シャンクスヴィル近郊の野原に墜落。公式発表によれば、ニューヨークで2,753人、ペンタゴンで184人、合計2,977人が犠牲となった。
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