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「ロシアと戦う覚悟が必要」…フィンランド大統領、NATO加盟で“中立政策”終了!ロシア再侵攻なら直接交戦の構え

望月博樹 アクセス  

引用:DW
引用:DW

ロシアによるウクライナ全面侵攻から1年後、75年間続けてきた中立政策を放棄して北大西洋条約機構(NATO)に加盟したフィンランドのアレクサンデル・ストゥブ大統領が、ウクライナの安全保障を確保するためにはロシアと戦う準備が必要だと発言した。

ロシアと国境を接し、長らく中立的な立場を取ってきたフィンランドだが、対ロシア強硬姿勢をこれほど明確に打ち出したのは異例であり注目される。

「ロシアの攻撃は欧州諸国に戦いを強いている」

ストゥブ大統領は20日、国連総会出席のためニューヨークに向かう直前、ヘルシンキで英紙ガーディアンのインタビューに応じた。ストゥブ大統領は「ロシアが再びウクライナへの大規模軍事行動を開始すれば、NATO加盟国は戦わざるを得なくなる」と述べた。

ここでいう「軍事行動の再開」とは、現在のミサイルやドローン中心の攻撃を超え、大規模な地上戦に踏み切ることを意味すると解釈される。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は18日、下院政党代表との会合で「ウクライナ前線には兵力70万人以上を配置している」と発言していた。

ストゥブ大統領は「安全保障の本質は抑止力だ。抑止力が成り立つには強力でなければならない」と強調した。さらに「ロシアには他国の主権的決定に口を挟む権利はない。ロシアが同意するか否かは問題ではない」と断言した。

マクロン大統領の発言を補強

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は今月4日、パリのエリゼ宮で開かれた「有志連合」会合後の会見で、参加35カ国のうち26カ国が停戦または終戦後にウクライナへ安全保障部隊を派遣することに同意したと発表した。

マクロン大統領は「一部の国は陸・海・空いずれかで活動することを約束した」と説明した。

ガーディアンは、この合意が具体的な行動に結びつくかが焦点とされる中で、ストゥブ大統領が踏み込んだ発言を行ったと報じている。

ストゥブ大統領は、ウクライナ侵攻が再び拡大すれば軍事的にロシアと交戦する覚悟を問われ、「それこそが安全保障の概念だ」と強調した。

「力を伴わない安全保障は無意味」

ガーディアンによれば、西側諸国の多くはこれまでロシアとの直接衝突を避けつつウクライナを支援してきたが、ストゥブ大統領は「実効的な力を伴わない保証は意味を持たない」と語ったという。

トランプ大統領との関係

ストゥブ大統領はドナルド・トランプ米大統領と欧州諸国の首脳との間で「橋渡し役」を果たしているともされる。

先月15日、トランプ大統領がプーチン大統領との会談でウクライナ問題を取り上げなかった背景には、ストゥブ大統領の働きかけがあったと報じられた。

ストゥブ大統領は3月、フロリダ州でトランプ大統領とゴルフを共にする写真がトランプ大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿されたこともある。

ガーディアンは、「ストゥブ大統領とトランプ大統領の個人的な関係により、人口560万人に過ぎないフィンランドが、トランプ大統領と欧州首脳間の意思疎通において重要な役割を果たすことができた」と評価している。

ストゥブ大統領は電話など他の手段を通じて定期的に連絡を取り合っており、今回のニューヨークでの国連総会でも二国間会談を行うと予想されるとガーディアンは伝えた。

ウクライナの休戦交渉が進展しない状況で、欧州は米国が信頼できる同盟国ではないという現実を受け入れるべき時期に来ているのか、という質問にも答えた。

ストゥブ大統領は「欧州には、トランプ政権と友好的な関係を維持するために最善を尽くす以外、ほとんど選択肢がない」と述べた。

ストゥブ大統領、トランプ大統領や欧州首脳との橋渡し役

ストゥブ大統領は「フィンランド大統領としての任務は、米大統領が誰であろうと良好な関係を築くことだ」と述べた。

さらに「外交政策は常に三つの柱に基づいている。価値、利益、そして力だ」と語った。

「小国は価値や利益は持っていても力はない。しかし、影響力を持つことはできる」と説明し、「何があっても、大国との関与は無関心や孤立よりも望ましい」と付け加えた。

ストゥブ大統領は、今週中にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領をはじめ、ウクライナ関係者と複数回会合を行う予定であり、安全保障に実質的な力を与えるためには「米国の安全装置」が必要だと強調した。

一方で、プーチン大統領を交渉の席に引き出せる可能性は低いとの見方を示した。

ストゥブ大統領は「この戦争は、プーチン大統領が敗北するには規模が大きすぎる。冷戦終結後、最も大きな戦略的誤りを犯し、すべての戦略目標を達成できていない」と述べ、「プーチン大統領がいつ交渉の席に着くかは不透明だ」と語った。さらに「遅すぎず交渉の場に出ることを願うが、現状ではかなり悲観的だ」とも述べた。

フィンランド、ウクライナ戦争を機にNATO加盟

フィンランドは、NATO創設74周年にあたる2023年4月4日に31番目の正式加盟国となり、75年ぶりに軍事的中立路線を放棄した。

当時、サウリ・ニーニスト国民議会議長は声明で「フィンランドは今日、NATOの一員となり、我が国の歴史における軍事的非同盟時代に終止符を打った」と述べた。

フィンランドは1939年から1940年の「冬戦争」で奮闘したが、ソ連に敗北し領土の10%を失った。

1948年にNATO非加盟を宣言して軍事的非同盟路線を維持してきたが、ウクライナ侵攻により安全保障環境が変化したことで、中立国の地位を放棄した。

フィンランドは東側でロシアと約1,300kmの国境を接している。ロシアがNATO加盟国と接している国境は6%(約1,400km)であり、その長さは倍増することとなった。

ストゥブ大統領、アマチュア・トライアスロンで2位に

ストゥブ大統領は今年7月、偽名でアマチュア・トライアスロン大会に出場し、2位に入ったことでも話題になった。

フィンランド・ヨロイネンで開催された地域トライアスロン大会に出場し、優勝者に1分19秒差でゴールした。

トライアスロン大会は、750mの水泳、20kmのサイクリング、5kmのスプリントランで構成され、ストゥブ大統領の記録は1時間4分19秒だったという。

望月博樹
CP-2023-0364@fastviewkorea.com

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