
中国の若者の間で、極限まで効率と節約を追求する新しい旅行スタイルが広がっている。宿泊費を抑えるため、24時間営業のファストフード店で夜を明かす「特殊部隊式旅行」が注目を集めている。
英紙「デイリー・メール」によると、最近の中国のZ世代旅行者の間では、軍の特殊部隊のように短期間でできるだけ多くの観光地を巡るスタイルが人気となっている。彼らは時間と費用を最小限に抑えながら観光効率を最大化しており、そのノウハウはSNSを通じて急速に拡散している。
中でも注目されているのが、宿泊費を節約する手段として注目されているのが「マクドナルド宿泊」だ。宿泊費の高い香港などでは、24時間営業のマクドナルドで夜を過ごす旅行者が増えている。今年5月には、香港の店舗で夜を過ごす中国人旅行者の姿がオンライン上で拡散され、大きな話題を呼んだ。
同紙の取材に応じた中国人旅行者の蔡さんは、この方法で2泊3日の香港旅行費をわずか約106ドル(約1万6,000円)に抑えたと明かした。蔡さんは「連休中でホテル料金があまりに高かった。1泊はマクドナルドで、もう1泊は格安宿に泊まった」と話している。
しかし、この極端な節約旅行にも限界があるという。蔡さんは「マクドナルドで寝ようとしたが落ち着かず、ほとんど眠れなかった。もう二度とこの方法では旅行しない」と苦笑した。
一方で、地元住民からは迷惑行為との批判も出ている。香港の一部市民からは「公共の場で寝るのは品位に欠ける」「地元経済にも貢献しない」といった不満の声も上がっている。中には、マクドナルドに対しては、夜間営業の制限や座席利用の規制を求める声も出ている。















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