
昨年初公開されたロシアの最新極超音速中距離ミサイル「オレシュニク(Oreshnik)」が年内にベラルーシに配備される見込みだ。28日(現地時間)、ベラルーシ大統領府は「オレシュニク・ミサイル配備のための条件整備が完了しつつある」とし、「12月には戦闘任務に配備される」と明らかにした。
ロシアの核心同盟国であるベラルーシにオレシュニクが配備される事実は、8月1日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領の口から明かされた。彼は記者とのインタビューで「オレシュニクを初めて量産し、すでに軍に引き渡した。今年末に同盟国であるベラルーシに配備する計画だ」と述べた。
また、1日にウクライナ軍事専門メディアDefense Expressなど現地メディアは、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領の机の上にオレシュニクと思われる縮小模型が写真に写り込んでいたと報じた。

ルカシェンコ大統領がキルギスの首相など当局者と会談する様子を捉えた写真を見ると、片方の机の上に置かれた透明な箱の中にミサイル発射車両の縮小模型が確認できる。オレシュニクがまもなくベラルーシに配備されるという事実が事前に察知されていたわけだ。

西側諸国が注視しているオレシュニクはロシアが開発した新型の極超音速中距離弾道ミサイル(IRBM)だ。「ヘーゼルナッツ」という意味の名前の通り、1つのミサイル本体に搭載され発射された複数の弾頭がそれぞれ個別の目標に向かって大気圏に再突入する方式のミサイルである。
昨年の11月21日、ロシアはウクライナのドニプロ市の軍事産業施設に向けてこのミサイルを初めて発射した。その後、複数の弾頭から発せられる明るい光がドニプロに降り注ぎ、衝突と同時に巨大な爆発が起こった。
これについて当時ウクライナ国防省情報総局はこのミサイルがロシアのアストラハン地域のカプースチン・ヤールにある第4ミサイル試験場から発射され、マッハ11の速度で15分間飛行したと分析した。

国境を接する欧州はもちろん米国までがオレシュニクに神経を尖らせる理由は、射程距離が最大5,000kmに達し、ロシアから欧州や米国西部のどこでも攻撃できるからだ。特に専門家たちはオレシュニクが核弾頭を複数搭載できるため、複数の目標を攻撃できると予想している。
プーチン大統領はオレシュニクについて「現存する防空システムでは、迎撃が不可能だ」と主張しているが、西側の専門家たちはこの主張に疑問を呈している。まずオレシュニクが既存の「RS-26・ルベジ」ミサイルの改良型に過ぎず、実戦で一度しか使用されていないため、西側防空網を回避できるという主張も検証されていないということである。
さらにオレシュニクの精度が低いという分析もあり、ロシアがこのミサイルの能力を誇張して西側とウクライナに対する心理的圧迫手段として活用しているという見方もある。














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