
アメリカのドナルド・トランプ大統領が核兵器実験を30年以上ぶりに再開すると表明したことに対し、日本は30日「核兵器のない世界に向けて努力する」と述べたとCNNが報じた。
ニューシスの報道によると、木原稔官房長官はこの日の記者会見で「日本は包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効と核兵器不拡散条約(NPT)体制の維持・強化を含め、核兵器のない世界を実現するための現実的かつ実践的な努力を継続して推進していく」と述べた。
トランプ大統領は30日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「他国が核兵器実験を行っているため、私は国防総省に対等な基準で我々の核兵器実験を開始するよう指示した」と投稿した。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)によれば、トランプ大統領は習近平国家主席との会談に向かうマリーンワン内で投稿したとみられるが、なぜその決定を下したかは不明だとしている。ただし、ロシアが最近核戦力の強化を誇示したことが影響している可能性があるとも報じられた。
それに先立ち、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は29日(現地時間)、核兵器搭載が可能で核推進装置を備えた水中無人機「ポセイドン」の実験に成功したと発表した。
3日前には新型核推進巡航ミサイル「ブレヴェストニク」の発射に成功したと主要な核戦力を公開した。
プーチン大統領は「この無人機は速度と潜航深度の面で世界に類を見ないもので、近い将来にも現れる可能性はない」とし、「迎撃する方法がない」と主張した。
トランプ大統領は30日、韓国訪問を終えエアフォースワンで帰国する際、核実験の実施場所について「発表予定で、実験場所は決まっている」と述べた。
また、「他国は皆核実験を行っているようだ」と語り、アメリカについては「我々は誰より多くの核兵器を保有しており、通常は実験を行わない」と強調した。さらに「彼らが実験するのを見て、もし実施するなら我々も行う」と述べた。
ただし、トランプ大統領の発言とは裏腹に、1990年代以降、北朝鮮以外の国では核兵器実験を行っていない。
トランプ大統領は、エアフォースワンに搭乗している記者たちと会った際、核弾頭を搭載するミサイルの試験と核兵器そのものの試験を混同しているように見えた、とAP通信は報じた。
アメリカが最後に地下核実験を実施したのは、1992年9月23日のネバダ試験場だった。それ以降、アメリカは「核実験モラトリアム」を宣言し、CTBTに署名したが、まだ批准していない。
アメリカは新たな核実験は行わず、代わりにコンピュータシミュレーションと未臨界実験を通じて核兵器の信頼性を維持している。
日本は核兵器による被爆を経験した唯一の国であり、第二次世界大戦敗戦以降、非核政策を維持している。今年はアメリカが広島と長崎に原子爆弾を投下してから80周年にあたる。
一方、中国人民解放軍は昨年9月25日、模擬核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)を太平洋公海上に試験発射することに成功したと発表した。
中国がICBMを内陸ではなく太平洋に向けて発射したのは、1980年5月の「東風-5」以来44年ぶりだった。














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