CBSのインタビューで「核実験への意志」を改めて強調

「我々は他のどの国よりも多くの核兵器を持っている。地球を150回は吹き飛ばせるほどの核を保有している」
ドナルド・トランプ米大統領は2日(現地時間)、米『CBS』の報道番組「60ミニッツ」に出演し、米国の核実験再開に向けた強い意欲を改めて示した。インタビューは先月31日、フロリダ州パームビーチにある自身の別荘「マー・ア・ラゴ」で行われ、トランプ氏が同番組に登場するのは約5年ぶりとなる。
トランプ大統領は、昨年の大統領選の際、同番組が当時民主党の大統領候補だったカマラ・ハリス副大統領に有利な編集を施したとして、『CBS』を相手取り巨額の損害賠償を求める訴訟を起こしていた。その後、今年7月に親会社のパラマウントおよび『CBS』から1,600万ドル(約25億円)の和解金を受け取った。
トランプ大統領は「ロシアも多くの核を持ち、中国もますます増やしている。私が核実験を口にするのは、ロシアが実験を再開すると発表したからだ。北朝鮮は言うまでもなく、他の国々も実験を行っている」と指摘。「核がどう機能するのかを確認する必要がある。実験をしない唯一の国でありたくはない」と語った。
司会者が「現在、核実験を行っているのは北朝鮮だけだ」と指摘すると、トランプ氏は「ロシアも中国もやっている。ただ公表していないだけだ」と反論した。
さらに「我々は開かれた社会であり、もし実験を行えばそれを発表せざるを得ない。彼ら(中国とロシア)には報道機関がないが、我々にはある」と強調した。
「30年ぶりに米国が核爆発実験を再開するということか」と問われると、トランプ大統領は「他国と同様に核実験を行うことになる」と述べ、「その通りだ」と断言した。
一方、クリス・ライト米エネルギー長官は同日、『フォックス・ニュース』のインタビューで「現在議論されているのは核爆発実験ではなく、『非臨界』実験だ」と説明し、トランプ発言を補足した。
トランプ大統領は先月30日、習近平中国国家主席との首脳会談を前に、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、核実験の再開を宣言した。投稿ではロシアと中国を名指しし、「他の国々と同じ基準で実験を行う」と述べた。
米国、ロシア、中国はいずれも1996年に包括的核実験禁止条約(CTBT)に署名しているが、米国などがいまだ批准していないため、条約は発効していない。それでも1990年代半ば以降、北朝鮮を除いて核爆発実験は事実上中断されたままだ。
「中国と協力する方が強くなれる」
「習近平とプーチンは賢く強いリーダー、簡単な相手ではない」

インタビューでは、中国との関係についての見解も語った。トランプ大統領は「彼らを押さえ込むだけでなく、協力することで我々はより大きく、優れ、そして強くなれる」と述べ、中国との協調姿勢を示した。
両国首脳は先月30日、韓国・釜山で行われた米中首脳会談で通商交渉の妥結に合意している。
トランプ氏はまた、「中国が米国の知的財産や個人情報を盗み、農地を買い漁るなど脅威となっている」との指摘に対し、「我々も彼らに同じことを行っている。我々も彼らにとっての脅威だ」と反論。「我々は常に彼らを監視しており、彼らも同様に我々を監視している」と述べた。
さらに、「もし中国が台湾に軍事行動を起こした場合、米軍に防衛を命じるか」との質問には「その時になれば分かる」と答えた。
トランプ大統領は「彼(習主席)とその側近たちは、『トランプが大統領でいる間は決して行動を起こさない』と公言している。彼らはその結果が何を意味するのかを理解しているからだ」と付け加えた。
トランプ大統領はこれまでも、自身が大統領である間は習主席が台湾侵攻に踏み切ることはないと、繰り返し公言してきた。
また、「習主席とプーチン大統領のどちらがより手強いか」と問われると、「どちらも賢く、強いリーダーだ。彼らは軽々しく扱える相手ではなく、真剣に受け止めるべき人物だ」と述べた。
















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