
米国の上院が政府閉鎖(一時的な業務停止)を終結させるための最終協議に入る中、米国のドナルド・トランプ大統領はこれを受け入れる意向を示した。
トランプ大統領は10日(現地時間)、ワシントンD.C.のホワイトハウスで行われた駐インド米大使の就任宣誓式で「上院の政府閉鎖に関する合意案を受け入れるか」という記者の質問に「そうだ」と答え、「非常に速やかに国を再開することになるだろう」と述べた。トランプ大統領は合意案について「非常に良い」としながらも、争点である「オバマケア(ACA)」の補助金延長案については厳しく批判した。
トランプ大統領は「我々は刑務所から出所した者やギャング、麻薬密売人のような連中に1兆5,000億ドル(約231兆3,967億円)を与えるようなことはしない」とし、「彼らは健康保険の恩恵を受けたがっているが、それは我々の医療システムを破壊することになる」と主張した。さらに「我々は保険会社ではなく、国民に直接お金が回る健康保険を望んでいる」とし、「2~3週間以内に世界で最も精巧な航空交通管制システムを発表する」と付け加えた。
つなぎ予算案は上院で最終通過すれば、その後下院の採決とトランプ大統領の署名を経て正式に発効する。上院で民主党の中道派議員がつなぎ予算案に賛成すれば、政府閉鎖は解除される可能性がある。下院は共和党が多数派であるため可決の可能性が高い。ただし、民主党のチャック・シューマー上院院内総務らがオバマケア補助金に関して根本的な問題は解決されていないとして合意案に反対している点が変数になる。
米上院は日曜日であった9日にも本会議を開き、つなぎ予算案を処理するための第一段階である「手続き投票」を賛成60票、反対40票で可決した。上院は共和党53議席、民主党47議席で構成されているが、一部の民主党議員が政府閉鎖の終了に心を動かされ、可決に必要な60票を集めた。
今回の上院手続き投票を通過した案は来年1月30日まで米政府が再び機能できるつなぎ予算案と軍事建設、農業部門、議会運営費など3つの分野の予算を来年9月30日まで確保する内容を含んでいる。その代わりに民主党は今回の政府閉鎖の最大の争点であった「オバマケア(ACA)」の税額控除の1年延長投票を12月に実施するという保証を得た。また、政府閉鎖で発生した連邦公務員の解雇を取り消すという約束も共和党から取り付けた。政府閉鎖の期間中、公務員に支給されなかった給与を遡って支給する内容も含まれている。
一部の民主党議員が態度を変えたのは、政府閉鎖で大規模な航空便キャンセル事態が発生し、世論が動揺しているとの判断からだ。また、補助的栄養支援プログラム(SNAP)の執行にも混乱が生じたため、政府閉鎖の終了を優先的に推進しようという方向に傾いた。
政府閉鎖が解除されれば連邦公務員が職場に復帰し、その間に延期されていた経済指標も正常に発表されるようになる。米連邦準備制度理事会(FRB)もより正確なデータに基づいて12月の政策金利が決定できる。航空管制官の欠勤も一段落し、今月末の感謝祭連休と年末消費シーズンの航空混乱も回避できるようになる。















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