
テスラは販売不振とイーロン・マスクCEOの政治的行動に伴う逆風を和らげるため、欧州市場により安価なスタンダードバージョンのモデル3とモデルYを発売した。6日(現地時間)、オランダのテスラウェブサイトによると、モデル3スタンダードは3万6,990ユーロ(約668万800円)に設定され、これはプレミアム・ロングレンジモデル(約5万3,620ドル・約831万1,340円)より約1万ドル(約155万45円)安い。
米国と同様にスタンダードモデルはプレミアム素材、後部乗客用インフォテインメント画面、ガラスルーフ、向上した照明など一部機能が省かれ、モーター出力と走行距離も減少した。モデルYもスタンダード価格が3万9,990ユーロ(約722万2,633円)に設定され、プレミアム・ロングレンジモデル(約5万9,450ドル・約921万5,017円)より1万ユーロ(約180万6,110円)以上安い。両モデルとも12月から納入が可能だ。
テスラのスタンダードバージョン発売の背景には、欧州での販売急減がある。欧州自動車工業会(ACEA)によると、10月の欧州内テスラEV登録台数は6,964台で、前年同期比48.5%減少したという。この期間、欧州全体のEV登録は32.9%増加した。
今年1〜10月累積基準でもテスラ販売は29.6%減少し18万688台と集計され、市場占有率は2.4%から1.6%に低下した。販売不振の原因は競争激化だけではない。マスクCEOの極右政治家支持発言と米国のドナルド・トランプ大統領との不安定な関係が欧州の消費者の反感を高めたとされている。
マスクCEOは金利上昇と欧州経済の不確実性を非難しているが、市場ではイメージの損傷が需要の縮小に直接的な影響を与えたとの分析が少なくない。
一方、ポジティブなニュースもある。オランダ・道路交通局(RDW)はテスラが来年2月に完全自動運転(FSD)技術が規制要件を満たすかどうかを実演できるようにスケジュールを整えたと発表した。まだ承認は得ていないが、欧州で初の規制機関の承認を確保すれば、テスラの現地販売回復にとって重要な転換点になる可能性があるとの評価が出ている。
株価は大きな変動はなかったが、テクノロジー株全般の反発の中で今週10%上昇した。
















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