
オーストラリア・シドニーの海岸で起きた銃撃事件で、銃を持った容疑者に飛びかかって取り押さえ、銃を奪った男性が、イスラム教徒で果物店を営むアフメド・アル・アフメド氏(43)だったことが分かった。
BBCなどによると、事件当日に拡散した動画には、アフメド氏が大きな木のそばで長銃を発砲する容疑者の背後から様子をうかがい、隙を見て駆け寄って組みつく場面が映っていた。アフメド氏は容疑者の首元に腕を回してもみ合いになった末、銃を奪取。容疑者は後方によろけて倒れ、アフメド氏が銃口を向けると、後ずさりしながら逃走したという。
現地メディアによれば、アフメド氏は10年以上前にシリアから移住した。子ども2人の父親で、シドニーで果物店を経営しているとされる。家族は、アフメド氏が腕と手にそれぞれ銃創を負い、病院で手術を受けたものの、容体は安定していると説明した。
容疑者側もイスラム教徒とみられるとの情報があることから、現地では、一般のイスラム教徒の市民が過激主義による暴力に立ち向かった例だとして受け止める声も出ている。
アフメド氏の父親は、事件後に息子と会ったとしたうえで、息子は罪のない人々を助けることができたとして神に感謝していた、と語ったという。














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