ロシアがウクライナの首都キーウに戦争勃発以来最大級の空襲を行い、交渉圧力を最高度に引き上げた。米国のドナルド・トランプ大統領とウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領の終戦案の談判を1日前に控えた時点で起こった出来事だ。

27日(現地時間)、ロイター通信やAFP通信によると、ロシアは26日と27日の夜間にドローン(無人機)約500機とミサイル約40発を動員し、キーウのエネルギー・民間施設を攻撃したという。空襲は10時間近く続き、キーウ市内の至る所で大規模な爆発とともに防空網が稼働した。今回の攻撃で少なくとも2人が死亡し、20人以上が負傷した。発電施設が直撃を受け、約60万人が停電の被害を受け、真冬の暖房供給が中断された住宅・教育・福祉施設は3,000か所に達した。
ロシアは前夜もウクライナのエネルギー基盤施設と南部オデーサ地域を攻撃した。極超音速ミサイルとドローンを動員し、軍事・エネルギーインフラを同時に攻撃し、交渉直前に最大レベルの軍事圧力をかけているとの見方がある。ウクライナもロシア本土を狙った大規模なドローン反撃に出た。ロシア国防省はウクライナのドローン111機を撃墜したと発表し、モスクワ上空でも迎撃が行われ、主要空港の運営が一時制限された。
今回の攻防はトランプ大統領とゼレンスキー大統領が米フロリダ州のマー・ア・ラゴで終戦案を議論する直前に行われた。米国とウクライナは20項目の修正平和案を巡ってかなりの部分で意見を縮めたが、ドンバス領土の処理とザポリージャ原子力発電所の統制権などの核心的な争点では依然として見解の相違が残っている。ロシアがウクライナの領土譲歩を強制するため、交渉直前に首都キーウを直接攻撃する「ショック療法」を選択したとみられる。
トランプ大統領は交渉前に行ったポリティコとのインタビューで「私の承認なしには何も決まらない」と述べ、「(ゼレンスキー大統領が)何を出すのか見てみる」と言い、交渉の主導権を強調した。ゼレンスキー大統領はロシアのキーウ攻撃に関して「今回の攻撃は我々の平和努力に対するロシアのもう一つの応答だ」とし、「ロシアのウラジミール・プーチン大統領が戦争を終わらせる意志がないことを示している」と批判した。














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