医療関係者・目撃者の証言で浮かぶ実弾使用の状況

イラン全土で続く反政府抗議デモをめぐり、現地で行われている強硬な弾圧の具体的な実態が、外部からの証言によって明らかになりつつある。米紙「ニューヨーク・タイムズ(NYT)」は13日(現地時間)、医療関係者やデモ参加者、人権団体関係者らの証言を総合し、イランの治安当局が非武装のデモ隊に対して実弾射撃を行っており、一部地域では事実上の「発砲命令」が出されているとみられる状況が確認されたと報じた。
NYTによると、目撃者らはテヘラン中心部や主要都市で自動小銃の銃声が鳴り響き、建物の屋上に配置された狙撃兵が群衆に向けて発砲する場面を目撃したと証言している。抗議の初期段階では、催涙ガスやゴム弾による負傷が中心だったが、最近では病院に搬送される負傷者の多くが銃創や重度の外傷を負っているとの医療関係者の証言が相次いでいる。ある医師は、これを「大量の人的被害が発生している状況だ」と表現した。

通信遮断が続く中でも、一部の映像は国外に流出している。NYTが独自に検証した映像には、テヘラン東部で数百発に及ぶ銃声が連続して響き、警察施設の近くで武装部隊がデモ参加者に向けて発砲する様子が映っている。また、遺体袋が並べられた安置所内部の映像も、繰り返し確認されているという。
死者数をめぐる集計は大きく食い違っている。人権団体は通信網の崩壊により正確な人数の把握に苦慮しており、米国の情報機関も保守的な推計値のみを共有している状況だ。イラン政府内部でも、死者数が数千人に達する可能性があるとの報告がやり取りされたとの証言が出ているが、公式な数字は公表されていない。
NYTは、今回の弾圧は過去にイランで起きた抗議デモへの対応と比べても、はるかに組織的で致命的な様相を帯びていると評価した。経済危機をきっかけに始まった抗議が全国的な抵抗運動へと拡大する中で、当局が武力行使の水準を急激に引き上げたとの分析だ。
イラン当局は、大規模な死傷者が発生した事実を異例にも認めつつ、抗議デモは「暴力勢力」や「テロリスト」によって歪められたものだとする従来の立場を維持している。一方、医療関係者や人権団体は、今回の事態は単発的な衝突ではなく、体系的な武力弾圧に近いと主張している。
NYTは、「今回の弾圧がデモ参加者を沈黙させることができるかどうかは、依然として不透明だ」としながらも、すでにイラン社会全体に深い傷痕を残しており、国際社会も事態の行方を注視していると伝えた。
















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