WSJ、トランプ政権関係者の話として報道
キューバ体制の強固さを指摘する声も

ドナルド・トランプ米政権が年内にキューバの共産主義体制を終わらせる構想を検討していると伝えられている。実現に向けてキューバ国内で米国に協力する内部関係者の確保を模索しているという。一方で、キューバはベネズエラとは異なり、一党支配体制が長年にわたり強固に維持されていることから、計画の遂行は容易ではないとの見方も出ている。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は22日、トランプ政権内部の関係者の話として「政府は年内にキューバの共産主義政権を押し戻す取り組みを成功させるため、政権内部で協力可能な人物を探している」と報じた。
トランプ政権は今月3日にニコラス・マドゥロ・ベネズエラ大統領が米国によって拘束されたことで、キューバ経済が崩壊寸前の状況に追い込まれていると判断しているとされる。ベネズエラは1999年にウゴ・チャベス政権が発足して以降、キューバに原油を供給する一方、医師や看護師などの医療・社会サービス要員の派遣を受けてきた。キューバがベネズエラ政権の維持を支える警護や軍事面での支援を行ってきたことも両国関係を支える要因となっていた。
しかし、米国がキューバ向けのベネズエラ産原油の流れを遮断したことで、キューバは数週間以内に燃料が枯渇し、経済活動が事実上停止する可能性があるとの見通しも出ている。現在、ベネズエラの港を出てキューバへ向かうタンカー貨物はほぼ途絶えていると伝えられている。
ホワイトハウスの関係者はWSJに対し「キューバを統治する無能なマルクス主義者が国を破壊してきた」とし「キューバは手遅れになる前に取引を行うべきだ」と語ったという。トランプ大統領自身も11日、SNSの投稿で「(キューバに)もはや石油も資金もない」としたうえで「手遅れになる前に交渉せよ」と警告していた。

トランプ政権はマドゥロ大統領の拘束に至った作戦において、ベネズエラ国内の親米勢力の協力が決定的な役割を果たしたと認識しているとされ、これが今回の自信につながっているとの見方もある。米政府によると、3日にベネズエラの首都カラカスで行われた作戦ではマドゥロ大統領の警護に当たっていたキューバ軍人や情報要員32人が死亡した一方、米軍側の死者は出なかったという。
ただし、キューバとベネズエラの体制の違いから、米国の構想が実現するかどうかは不透明だとの分析もある。キューバは1959年にフィデル・カストロ、ラウル・カストロ兄弟が政権を掌握して以降、66年間にわたり共産党による一党体制を維持してきた。市民社会がほとんど存在しないとされる一方、ベネズエラでは野党勢力による運動や抗議行動、選挙が行われてきた経緯がある。
ミゲル・ディアスカネル・キューバ大統領は最近「降伏も屈服もない。強圧や脅迫に基づくいかなる合意もあり得ない」と述べ、強硬姿勢を示した。オバマ政権時代に米国とキューバの交渉に関わった元外交官のリカルド・スニガ氏はWSJに対し「キューバ国内に米国側に立って動こうとする人物はいない」と指摘した。
先週には、キューバで「国家防衛の日」が実施され、侵攻を想定した「全人民戦争」の訓練が行われたと伝えられている。
















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