
ドナルド・トランプ米政権がベネズエラに続き、キューバ政権の体制転換に向けた動きを本格化させていると、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」が報じた。
「WSJ」は21日(現地時間)、匿名の関係者の話として、「ニコラス・マドゥロ政権の排除に勢いづいたトランプ政権が、年内にもキューバの共産党体制を終わらせる取引を成立させ得るキューバ内部の人物を探している」と伝えた。
キューバでは、1950年代のキューバ革命を主導したフィデル・カストロ、ラウル・カストロ兄弟が1959年に政権を掌握して以降、約66年にわたり共産党による一党支配体制が続いてきた。
現在はミゲル・ディアス=カネル大統領が共産党中央委員会第一書記および国家元首を務めているが、重要な意思決定については、すでに公職を退いた94歳のラウル・カストロ前国家評議会議長が依然として影響力を保持しているとされる。
トランプ政権の匿名当局者は「WSJ」に対し、「約70年にわたりカリブ海の島国キューバを支配してきた共産党政権を終わらせる具体的な計画はまだ存在しない」とした上で、「マドゥロ拘束作戦とその後の展開は、キューバに対する青写真であり、同時に警告でもある」と語った。
米国がマドゥロ大統領を迅速に排除し、暫定指導部と協議しながらベネズエラ産原油の主導権を掌握したように、キューバ政権についても比較的容易に体制転換を進め、内政に影響力を及ぼせるとの認識を示した形だ。
トランプ政権は、ベネズエラ産原油への依存度が高いキューバ経済が、すでに崩壊寸前の状態にあると見ている。生活必需品や医薬品の不足、頻発する停電が続いており、数週間以内に石油備蓄が枯渇すれば、経済が完全に麻痺する可能性があるという。
トランプ大統領は今月11日、「キューバは長年ベネズエラから大量の石油と資金供給を受けてきたが、今後キューバに石油や資金が流れ込むことはない」と発言している。
ホワイトハウス高官も「WSJ」に対し、「国家を疲弊させた無能なマルクス主義者にとって、マドゥロ政権の崩壊は重大な打撃となる」と述べ、「キューバは手遅れになる前に取引を決断すべきだ」と語った。
これに対し、ディアス=カネル大統領は15日、マドゥロ大統領拘束の過程で死亡したとされるキューバ人警護員32人の遺体送迎式で、「威圧や脅迫に屈することも、いかなる譲歩もない」と述べ、米国の圧力を強く否定した。
一方、トランプ政権は、数十年続いたキューバの共産党一党体制に代わる明確な統治モデルを見いだせていないとも報じられている。権威主義体制に対抗する野党勢力や市民社会が存在するベネズエラとは異なり、キューバでは共産党以外の政治勢力が事実上存在しないためだ。
オバマ政権下で米国とキューバの関係改善交渉を担当したリカルド・スニガ元米国務省高官も、「彼らは極めて難しい相手だ。米国側に立って協力する動機を持つ人物がほとんどいない」と指摘した。
トランプ政権高官は今後について、「大統領はベネズエラと同様、圧力を強めつつ、交渉による出口も残す形で取引を進める可能性がある」との見方を示している。
「WSJ」は、「トランプ大統領は、カストロ時代に終止符を打つことが自身の政治的遺産を確固たるものにし、ジョン・F・ケネディ大統領の未完の構想を完成させることにつながると信じている」とし、「これはキューバ移民の子であるマルコ・ルビオ国務長官の目標でもある」と付け加えた。
















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