3時間を超える公開の「マラソン会議」や記者との長時間の質疑応答を好んできたドナルド・トランプ米大統領が29日(現地時間)、ホワイトハウスで開いた閣議を、異例の短さとなる約80分で終了した。会議終盤には首を横に振り、記者団からの質問にも応じなかった。

ミネソタ州で発生した米国市民に対する移民当局による発砲死亡事件を巡る論争が全米を揺るがす中、関連する質問を避けたのではないかとの見方が出ている。
異例の短時間会議…質問を拒否するトランプ氏
トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスが主宰した閣議で、開始から約1時間が経過した時点で「出席したすべての人々に感謝したい」と述べた。これは、同氏が会議や冒頭発言を締めくくる際に普段から用いてきた表現である。

続けて「私の内閣は本当に素晴らしかった。3時間も続けるより、この方がずっと良い」と述べ、会議を終える意向を示し、向かいに座っていたJ・D・ヴァンス副大統領に締めの発言を促した。
発言を求められたヴァンス副大統領は、「ここには無料のコーヒーを飲みに来た」と冗談を交えつつ、「このチームとともに仕事を始められることを光栄に思い、米国民のために多くの良い仕事ができることを誇りに思う」と短く述べた。その後、トランプ大統領は「ありがとう」と述べ、会議を締めくくった。通常通り記者から質問が飛んだものの、トランプ大統領は首を横に振り、質疑応答には応じなかった。

同大統領は昨年8月、3時間17分にわたり閣議を開催し、その様子をすべてメディアに公開していた。しかしこの日は会議の途中、「何人かだけに発言を求める。テーブルを一周することはしない」と述べ、短時間で終える意向をあらかじめ示していた。
さらに、公開の場で眠気をこらえきれない様子を見せ、健康不安説を招いたことについて、「私はあまり寝ないが、(前回の会議で)何人かが私のまばたきを捉えたようだ」と説明。「もし私が本当に眠そうにしていたなら、隣にいた2人(マルコ・ルビオ国務長官とピート・ヘグセス国防長官)が『ボス、起きてください』と起こしたはずだ」と語った。

国土安全保障長官にマイク回らず、発砲事件への言及回避か
「CNN」は、会議が早期に終了し記者からの質問にも応じなかったことについて、「記者が質問を浴びせる中、大統領は首を横に振り、回答する意思がないことを示した」と伝え、「主要ニュースの一つであるミネソタ州ミネアポリスの緊張した状況や移民政策の将来について言及しなかったことを意味する」と指摘した。

実際、この日発言の機会を得たのは、スティーブ・ウィトコフ特使、スコット・ベッセント財務長官、ハワード・ラトニック商務長官、ロバート・ケネディ・ジュニア保健福祉長官、ピート・ヘグセス国防長官、そしてJ・D・ヴァンス副大統領らに限られていた。
移民政策を統括するクリスティ・ノーム国土安全保障長官は発言の機会を得られず、トランプ大統領も会議を通じて発砲事件への言及を避けた。さらに、関連案件について質問を準備していた記者団からの質問も受け付けなかったことから、発砲事件に関する立場表明や追加説明そのものを封じたとの見方も出ている。

トランプ政権の主要関係者は、今月7日および24日、米国市民のルネ・グッド氏とアレックス・プレッティ氏が連邦捜査官の発砲で死亡した直後、両者を「テロリスト」と位置づけ、捜査官による正当防衛を主張していた。しかし、市民が撮影した映像により政府の主張が事実でない可能性が浮上すると、強硬姿勢を事実上撤回し、事態の収拾を図る動きを見せている。
トランプ大統領自身も、プレッティ氏の死亡直後には同氏を「銃撃犯」と呼んでいたが、その後、「事件については調査が必要だ」との立場に転じている。

中間選挙の争点に浮上…再び政府閉鎖の懸念も
野党・民主党は今回の事態を、11月に予定される中間選挙の主要な争点に位置づける構えを明確にしている。移民・関税執行局(ICE)の改革を求め、国土安全保障省予算の承認に反対する姿勢を取っており、これにより既に史上最長となった政府機関閉鎖を経験したトランプ政権が再び政府閉鎖に陥る可能性が指摘されている。

ホワイトハウスと与党・共和党はこれを回避するため民主党との協議を続けているが、この日上院に提出された、国土安全保障省や国防総省、保健福祉省など連邦機関の予算を含む歳出関連6法案の審議入り動議は、賛成45、反対55で否決された。
共和党内からも8票の反対が出た。民主党は、政権がICEによる強硬な移民取り締まりを抑制する改革に同意するまで国土安全保障省予算を承認しない姿勢を示している。

これについてトランプ大統領は同日の会議で、「政府閉鎖が起きないことを望んでいる」と述べ、「現在この問題の解決に取り組んでおり、民主党との合意に近づいている。超党派で協力すれば政府閉鎖を回避できるだろう」と語った。
















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