
米国とイランが今週、高官級協議を開き核交渉を再開する予定の中、両国間で物理的な衝突が発生したと、「AP通信」など海外メディアは3日(現地時間)報じた。
米中央軍司令部は同日、空母エイブラハム・リンカーンに接近していたイランのドローンを、米海軍の戦闘機が撃墜したと発表した。
ティモシー・ホーキンス中央軍報道官は声明で、「当該ドローンは意図が不明なまま攻撃的に接近してきた」と指摘し、「国際海域で作戦中の米軍は緊張緩和措置を講じたにもかかわらず、ドローンは艦艇に向けた飛行を続けた」と説明した。
当時、リンカーンはイラン南部沿岸から約500マイル(約800㎞)離れた海域を航行しており、F-35C戦闘機がドローンを撃墜した。米軍側に被害はなかった。
米軍事専門メディア「The War Zone(ザ・ウォーゾーン)」は、イランが今回の挑発行為にシャヘド139ドローンを使用したと報じた。シャヘド139は、ロシアがウクライナ侵攻初期から頻繁に使用してきた機体とされる。
F-35Cがドローン迎撃に用いた兵器の詳細は明らかにされていない。同機は多様な空対地兵器の搭載が可能で、過去にも同地域でドローン迎撃任務に投入された実績がある。昨年には、イランの支援を受けるイエメンのフーシ派が発射したドローンを撃墜したこともあった。
イランのドローンが「攻撃的」に接近した同空母は、先月、太平洋から中央軍の作戦地域へ移動するよう米国防総省の命令を受け、同地域に配備されていた。
「イランの嫌がらせ続く…ドローンは深刻な脅威」
「The War Zone」は「一般的にドローンは人的被害のリスクが低く、事態悪化の可能性は限定的とされる」としつつも、「近年の紅海での米軍作戦を見ると、ドローン、特にイラン製ドローンが米空母や軍艦にとって極めて深刻な脅威になっていることが分かる」と分析した。

中央軍報道官は「The War Zone」に送った声明で、「今回の事件からわずか数時間後、ホルムズ海峡でイラン革命防衛隊が、合法的に国際海峡を通過していた米国籍商船を威嚇した」と明らかにした。さらに「現場付近で作戦中だった米ミサイル駆逐艦USSマクファールが直ちに出動し、米空軍の防空支援を受けながら同商船を護衛した」と説明した。
報道官は「国際海域および領空におけるイランの継続的な嫌がらせと脅威は容認できない」と強調し、「米軍や地域パートナー国、商船周辺でのイランの不必要な攻撃的行動は、衝突や誤算、地域不安定化のリスクを高める」と警告した。
米とイラン、無事に対話の席に着けるか
今回の事件は、スティーブ・ウィトコフ米大統領特使と、イランのアッバース・アラーグチー外相が、6日にトルコ・イスタンブールで会談することで合意しているさなかに発生した。
この会談は、米国が昨年6月、地中貫通爆弾(バンカーバスター)などを投入してイランの核施設を攻撃した「ミッドナイト・ハンマー作戦」以降、初の高官級協議となる点で注目されている。ただ、両国間の不信は根深く、小さな摩擦でも会談中止につながりかねないとの懸念も出ている。

カロリン・リーヴィット大統領報道官は、ドローン撃墜による緊張の高まりが対話に与える影響について問われ、「先ほどウィトコフ特使と話したが、現時点でイランとの対話は計画通り進んでいる」と述べた。
さらに「大統領は最高司令官として、イランに関して複数の選択肢を常にテーブルに置いている」と述べ、「イランは『ミッドナイト・ハンマー作戦』の空爆を通じ、その点を十分理解したはずだ」と語った。
トランプ大統領の反応については「驚いていなかった」と説明した。
一方、ドナルド・トランプ大統領は事件後、ホワイトハウスで開かれた予算案署名式で「いま、イランと交渉している」と述べ、「イランはあのようなこと(ミッドナイト・ハンマー)が再び起きることを望んでいないはずだ。彼らは交渉したがっている」と付け加え、対話の窓口が依然として開かれていることを示唆した。
















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