
イランは米国のドナルド・トランプ政権が求めるウラン濃縮の全面放棄には応じられないとの立場を改めて示した。
タイムズ・オブ・イスラエルやアハラム・オンラインによると、イラン原子力庁のモハンマド・エスラミ長官は19日(現地時間)「イランの核計画は国際原子力機関(IAEA)の規則に従って進められており、いかなる国もイランの平和的利用の権利を奪うことはできない」と述べたとのこどだ。
そのうえで「核関連のいかなる活動にも核燃料は必要だ。核産業の核心は濃縮にある」と強調し、ウラン濃縮を完全に放棄することはできないとの考えを明確にした。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、イランは17日にスイス・ジュネーブで開かれた第2回核協議で、米国側に対しウラン濃縮を3年間停止し、高濃縮ウランの備蓄分を第三国に搬出する案を提示した。
一方、トランプ政権はウラン濃縮の全面停止に加え、弾道ミサイルの射程制限など当初案の受け入れを要求した。協議は大きな進展がないまま終わったとされる。
その後、トランプ政権はイランへの圧力を強めた。
米国のJDヴァンス副大統領は協議直後、フォックス・ニュースに出演し「イランはトランプ大統領が示したレッドラインを受け入れ、問題を解決する意思がない」と述べた。匿名のトランプ政権高官は「数週間以内に軍事行動が起きる確率は90%だ」と語ったという。
トランプ大統領も19日、イランの和解期限を「最大15日」と定め「それを過ぎれば悪いことが起きる」と警告した。トランプ大統領は交渉が決裂した場合、イランの核・ミサイル施設への攻撃や要人排除、体制転換など、あらゆる攻撃選択肢を検討中だとされる。
当初、米国の圧力強化はイランからさらなる譲歩を引き出すための交渉戦術との見方が出ていた。
しかし、イラン側もウラン濃縮は侵すことのできない主権の問題だとの立場を崩しておらず、軍事的衝突が現実味を帯びつつあるとの観測も浮上している。
トランプ政権が中東に空母を追加派遣し「2003年のイラク戦争以降で最大規模」とされる空軍戦力を集結させる中、イランはテヘラン近郊やイスファハン、ナタンツの主要核施設を強化し、空爆への備えを進めている。中東に展開する米軍に対し弾道ミサイルで反撃する準備も整えているとされる。
イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は17日、X(旧ツイッター)に「世界最強の軍事力であっても、時に回復不能な打撃を受けることがある」と投稿し「米国が派遣したという艦隊は確かに危険な戦力だが、それを沈める兵器の方がより危険だ」とけん制した。
















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