
米連邦最高裁判所は20日、ドナルド・トランプ米大統領による相互関税措置を違法と判断したことを受け、3月末から4月初めに予定されている中国訪問を前に、対中交渉力が弱まるとの見方が出ている。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)やシンガポール紙聯合早報などが22日、相次いで報じた。ドイツやフランスなど欧州主要国も、欧州連合(EU)としてすでに支払った関税の返還策を協議すると明らかにしている。
匿名を条件に取材に応じた北京の政治学者はSCMPに「関税賦課というトランプ大統領の交渉カードが消えた」と述べ、「中国当局は余裕を持って現状を見守るだろう」と語った。連邦最高裁に一撃を喰らったトランプ大統領の窮地を利用し、習近平国家主席が米国との貿易交渉で強硬姿勢を取る可能性が高まったということだ。
復旦大学のウ・シンボ教授は聯合早報のインタビューで「米国産大豆購入というカードを握る中国が(米中貿易交渉で)はるかに有利な立場にある」と分析した。11月の米中間選挙を控え支持率低下に悩むトランプ大統領にとって、中国の追加大豆購入は不可欠だ。米国の大豆主産地であるアイオワ州などは、与党共和党の地盤とされる。選挙勝利にはこの地域の支持が欠かせない。呉教授は「ブラジル産より高価な米国産大豆を中国に買わせるには、トランプ大統領が先端技術規制の緩和や台湾問題などで中国にさらなる譲歩を迫られるだろう」と予想した。
最高裁判決直後に各国に15%の代替関税を課すと表明したトランプ大統領が「1974年通商法301条」などを根拠に追加関税を導入しようとすれば、中国やEUとの対立が激化するだろう。フリードリヒ・メルツ独首相は21日のARD放送インタビューで「独企業が既に納めた関税の返還に向け米国との交渉が必要だ。EU加盟国と協議する」と述べた。彼は来月1~2日に米国訪問を予定している。
英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、ニコラ・フォリシエ仏貿易相は米国が関税還付に消極的か追加関税を課そうとする場合、「EUは必要なすべての適切な手段を備えている」と述べた。EUがいわゆる「貿易バズーカ」と呼ばれる反威圧手段(ACI)を発動できるとの警告的発言と解釈されている。ACIが発効すれば、米企業のEU公共入札参加や直接投資などが制限される。
ただし、日本は米国を刺激しないよう慎重な姿勢を示している。日本政府関係者は、トランプ政権が新たな関税の根拠を「いくらでも作れる」とし、軽率な対応は控える意向を示した。日本は米国への5,500億ドル(約85兆円)の投資を予定通り実行する計画だと伝えられている。
















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