
日銀の植田和男総裁は、ドナルド・トランプ米政権が課す見込みの15%のグローバル関税について、日本への影響は大きくないとの見解を示した。
植田総裁は26日、読売新聞のインタビューで、米連邦最高裁判所の判決で一時的に無効化される前に適用されていた関税率が15%であったことを踏まえ、このように述べた。
昨年7月、米国との貿易合意により、米国向け日本製品に適用される関税を15%に引き下げている。
米連邦最高裁は20日、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく相互関税の課税を違法と判断し、関税の効力を一時停止した。
これを受け、トランプ大統領は通商法122条に基づき各国の輸入品に一律10%の関税を課す大統領令に署名し、24日から発効した。翌日には税率を15%に引き上げる意向を示したが、実際の引き上げはまだ行われていない。
植田総裁は金利政策についても言及し、3月と4月に開催される金融政策決定会合までに得られる情報を丁寧に点検した上で判断すると述べた。
さらに、経済・物価情勢の見通しが現実に近づけば、金融緩和の度合いを調整していくことが基本姿勢だとも強調した。
金利引き上げの判断にあたっては、昨年12月およびそれ以前の引き上げが金融機関、企業、家計に与える影響も確認する意向を示した。
企業向け融資の姿勢が過度に硬直していないか、設備投資意欲がそがれていないか、住宅ローン金利の上昇が今後の個人消費に重荷とならないかなどを点検する考えだ。
現状については、現時点で特にネガティブな情報が入ったとは判断していないと述べた。
物価目標については、2026年度後半から2027年度にかけておおむね(日銀の目標である)2%に到達する見通しだと語った。
また、賃上げや価格転嫁が予想以上に強まる場合には、目標達成の時期が前倒しになる可能性も示唆した。
植田総裁は、日銀が政府の財政政策の影響も踏まえて経済・物価情勢の見通しを作成しており、金融政策の運営において政府と連携していることを強調した。
ただし、今後の利上げ時期を検討する過程では、「責任ある積極財政」を掲げ、衆議院選挙で大勝した高市早苗政権との距離感が変数として浮上している。
高市首相は利上げに否定的な立場を取っている。16日の面談では、基準金利の引き上げに難色を示したとメディアは報じた。また、20日の就任後初の施政方針演説でも、高市首相は「過度な緊縮志向や将来への投資不足の流れを断ち切る」と述べた。
なお、今回のインタビューは24日、日本銀行本店で行われた。
















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