
イスラエルとともにイランへの空爆を4日間にわたり続けているドナルド・トランプ米大統領は、連日イランによる「先制攻撃の可能性」を持ち出し、軍事行動の正当性を強調している。しかし、それを裏付ける具体的な根拠は示されておらず、イスラエルに引きずられる形でイランを攻撃したのではないかとの指摘が出ると、世論戦を展開したとみられる。トランプ大統領は、イランがホルムズ海峡を通過する船舶を攻撃する可能性を示唆したことについては、米海軍が護衛に当たると述べ、市場の不安を和らげようとした。
トランプ大統領は3日(現地時間)、ホワイトハウスで取材陣に対し、「我々は狂気じみた相手(イラン)と交渉していたが、彼らが先に攻撃するだろうと予測していた」と述べ、「彼らは(米国を)攻撃するつもりだった。もし我々が行動を起こさなければ、彼らが先に攻撃していたはずだ」と主張した。また、先月28日の国民向け映像演説では、イランによる「差し迫った脅威」を排除するために空爆を行ったと説明し、1日のABCとのインタビューでは、イランが自身の暗殺を試みたとの趣旨も述べている。
しかし、米情報機関は以前、議会向けに行った非公開ブリーフィングで、イランが2035年までに米本土に到達可能な大陸間弾道ミサイルを保有できないと説明したとされ、先制攻撃の準備を示す兆候は見られない。トランプ大統領に対するイランの暗殺未遂についても、証拠として明らかになったものはない。
トランプ大統領が示したイラン攻撃の理由は、マルコ・ルビオ米国務長官の発言とも食い違っている。ルビオ長官は1日、記者団に対し「イスラエルが行動(イラン攻撃)に出ることで、これが米軍への(イランの)攻撃を引き起こすことを承知していた。イランが攻撃を開始する前に我々が先制的に打撃を加えなければ、より多くの死傷者が出ることを知っていた」と述べた。このため、一部では「イスラエルの影響でイラン攻撃に踏み切ったのではないか」との指摘も出ている。
トランプ大統領はこの日、トゥルース・ソーシャルを通じて「必要に応じて、米海軍がホルムズ海峡を通過するタンカーの護衛をできるだけ速やかに行う」と表明し、「米国国際開発金融公社(DFC)に対し、湾岸地域を通過するすべての船舶、特にエネルギー輸送について、政治リスク保険や保証を合理的な価格で提供するよう指示した」と明らかにした。
事態の中長期化や国際原油価格の急騰など経済的影響が懸念される中での対応だ。同日、フリードリヒ・メルツ独首相との二国間会談では、対イラン作戦が終われば原油価格は下がり、「場合によっては以前よりさらに低くなる可能性がある」とも述べた。
しかし、イランの脅威が実際に差し迫っていたかについては疑問が呈され、トランプ大統領の主要支持層であるMAGA(Make America Great Again)陣営の中でも否定的な声が出ている。保守系ニュースキャスターのメーガン・ケリー氏は「アメリカ・ファーストの方針に沿っていない」と指摘した。
















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