
米国がイランとの戦争開始から2週間で、精密打撃兵器を大量に消費し、戦費の増大と兵器在庫の枯渇に対する懸念が強まっている。
英国紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は12日(現地時間)、長距離精密打撃兵器であるトマホーク巡航ミサイルの消費速度が想定よりも速いと報じた。
報道によると、米防衛企業RTXが生産するトマホークミサイルの単価は約360万ドル(約5億8,000万円)だという。しかし、米軍は過去5年間で370発しか購入していないのに対し、開戦直後の最初の100時間だけで168発を使用したと推計されている。これはワシントンのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の分析とのことだ。
軍関係者は「今回の戦争による弾薬消費の影響を、米海軍は今後数年間にわたり感じることになるだろう」と警告した。
戦争費用も急速に膨らんでいる。米国防総省は、イラン空爆開始後最初の6日間で使用された費用が113億ドル(約1兆8,000億円)に達したと上院議員らに説明した。大半は兵器の使用費用と伝えられている。
これを受けて国防総省は、今後数日以内にホワイトハウスと議会に対し、最大500億ドル(約8兆円)規模の追加軍事費支出を要請する見通しだ。
ただし、議会での可決は容易ではないとみられる。共和党内の財政保守派議員が大規模な軍事支出拡大に反発する可能性があり、民主党もドナルド・トランプ米大統領が議会の承認なしに戦争を開始したとして、追加予算に否定的な立場を示しているためだ。
米共和党のリサ・マコウスキー上院議員は「国防総省は支出の正当性を議会に十分説明する必要がある」とし、議会に「白紙委任」を求めるべきではないと警告した。
戦争の長期化による経済的負担も拡大している。世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡がイランによって封鎖されたことで、国際原油価格は1バレル当たり100ドル(約1万6,000円)を突破し、米国内のガソリン価格も急騰している。
特に11月の中間選挙を控える中、米国の有権者の間では再び中東の長期戦に陥るのではないかとの懸念が広がっている。
費用対効果の問題も指摘されている。米民主党所属で空軍出身のマーク・ケリー上院議員は「米軍が使用するパトリオットミサイルやTHAAD迎撃ミサイルは1発数百万ドルに達するが、イランは約3万ドル(約480万円)で製造可能なシャヘド無人機を使用している」と述べ「採算の合わない戦争だ」と指摘した。
これに関連して米政権は弾薬不足の懸念を一蹴している。ピート・ヘグセス米国防長官は「米国は弾薬不足の状況にはなく、今回の作戦を必要なだけ継続できる水準の兵器在庫を保有している」と述べた。
また米ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官も「米軍はエピック・フューリー作戦の目標を達成するのに十分な兵器と弾薬を確保している」とし、防衛企業に対して生産速度をさらに引き上げるよう圧力を強める方針を示した。
















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