
ドナルド・トランプ米大統領の「48時間最後通牒」期限が1日後に迫り、中東情勢が分岐点を迎えている。
米軍の増強配備とイランの報復警告が重なり、ホルムズ海峡の制御権を巡る米国とイラン間の直接衝突の可能性が高まっているとの見方が出ている。
22日(現地時間)米ワシントン・ポスト(WP)によると、米国とイスラエルの安全保障関係者は今回の戦争の最終段階としてホルムズ海峡と主要エネルギー施設の制御権を巡る戦闘が行われる可能性が高まっていると見ている。
米国とイスラエルの安全保障当局は、戦争の優先目標をホルムズ海峡の再開放に事実上再設定したとWPは報じた。世界の原油と天然ガス供給の約20%が通過するこの海峡が封鎖され、グローバルエネルギー市場と海運網が深刻な打撃を受けているためだ。
これは戦争初期に提示された目標とは異なる。イランの神政体制崩壊や核プログラムの完全除去といった戦略的目標は達成可能性が低いとの判断の下、後回しにされた。
その代わりに、イランの海峡支配力を打破することが、トランプ大統領が勝利を主張して戦争を終結させ、拡大する世界的なエネルギー危機を防ぎ、さらにイランに将来の攻撃に対する強力な抑止力を失わせる「達成可能な勝利条件」として浮上した。
トランプ大統領は21日(現地時間)午後7時44分頃トゥルース・ソーシャルに「イランが今から正確に48時間以内に何の脅威もなくホルムズ海峡を完全に開放しないなら、米国はイランの複数の原子力発電所を最大規模の施設から順に完全に破壊する」と警告した。エネルギーインフラを直接狙った事実上の最後通牒だ。
実際に軍事的準備も進んでいる。日本沖縄に駐留する米第31海兵遠征部隊の兵力2500人余りが最初に中東に派遣され、2200人規模の海兵隊追加兵力もサンディエゴ港を出発した。
また、米軍が中東地域に海兵隊を追加派兵することを決定したのに続き、地上軍投入の可能性に備えた内部準備に着手したとの報道もあった。
イスラエルの高官は「その海兵隊員たちは勲章をもらいに来るのではない」とし、実戦投入の可能性を示唆した。イスラエル内部ではトランプの強硬発言以降、米国の直接的火力支援とともに戦争が新たな段階に入るとの期待感も高まっているとWPは報じた。
イランも譲歩しない姿勢だ。イラン軍を統合指揮するハタム・アルアンビヤ中央軍事本部のエブラヒム・ゾルファガリ報道官は22日「イラン発電所を狙った米国の脅威が実行されれば、ホルムズ海峡は完全に閉鎖され、発電所が再建されるまで再び開かれない」と対応した。
続けて「イランは今や『目には目を』の原則を超え、軍事政策を変更した。敵国のいかなる攻撃にもより深刻な結果で応じる」と警告した。
さらに「イランの燃料およびエネルギー基盤施設が敵によって攻撃されれば、米国とその政権が所有する地域内のすべてのエネルギー、情報技術(IT)、淡水化基盤施設が標的になる」と脅迫した。
ただし「敵国と連携した船舶」を除いた残りの船舶の通航を許可するという立場を明らかにした。国際連合の下にある国際海事機関(IMO)イラン代表のアリ・ムサビは「ホルムズ海峡はイランの敵と連携した船舶を除いてすべての船舶に開放されている」とし、外交は依然としてイランの最優先課題だと主張した。
現在イランは機雷、小型高速艇、ドローン、沿岸ミサイルなど非対称戦力を活用して海峡を事実上封鎖した状態だ。通常は1日130隻に達していたタンカーの通行は現在イランの管理下で制限的にのみ行われている。
米軍は沿岸ミサイル基地や機雷設置が疑われる船舶を攻撃したが、商業航路の正常化には明確な成果を上げていない。海峡の商業交通を再開する作戦は最短でも数週間かかる可能性があり、その後も継続的な護衛作戦を行う可能性がある。
特に海峡開放作戦は米軍にとって相当な危険を伴う。イランの機雷やドローン、低高度巡航ミサイル、高速艇の奇襲攻撃に常時さらされるからだ。イエメンのフーシ派の事例のように、限られた戦力でも海上交通を妨害できるという点は負担要因となる。
元イスラエル高官は「米国がホルムズ海峡に向かうのに時間がかかるという事実は、状況が予想以上に複雑であることを示している」と述べた。
共和党内部でさえ戦争の目標と戦略が不明確だとの批判が提起されている。ランド・ポール上院議員は戦争権限制限決議案に賛成し、リサ・マコウスキー上院議員は地上軍投入が「全く異なる次元の戦争」につながる可能性があると警告した。トム・ティリス上院議員も「米国が何を望んでいるのか分からない」と指摘した。
一方、リンジー・グラハム上院議員などの強硬派はカーグ島占領とイランの石油輸出阻止を主張し、軍事作戦の拡大を促している。
湾岸諸国の姿勢変化も変数だ。これまで戦争の拡大を警戒していたサウジアラビアやアラブ首長国連邦などは海峡封鎖の長期化で経済的被害が大きくなるにつれ、次第に強硬な立場に転じている。一部の国はイランの外交要員を追放するなど、事実上圧力の水準を高めている。
今回の戦争の行方はホルムズ海峡で決まる可能性が高い。海峡が再開放されれば、米国とイスラエルは戦争の目標を達成したという名分を確保できる一方、封鎖が維持されればイランはグローバルエネルギー市場を梃子に強力な交渉力を持つことができるからだ。
イスラエルの安全保障当局関係者は「イランが海峡を引き続き握っている限り、それ自体が最も強力な戦略資産だ」とし、「現在の状況は全面戦争直前の危険な均衡状態だ」と述べた。
















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