
アメリカとイスラエルの連続空爆で大きな被害を受けたイランが、今度は海を新たな反撃の舞台としている。目標は米空母を直接撃沈することよりも、ホルムズ海峡を揺るがすことにあるとの見方が出ている。高速艇と自爆ドローン、ミニ潜水艦、機雷を組み合わせた非対称戦力で、アメリカと同盟国の負担を増やそうとしているのだ。
イギリスのデイリー・メールは21日(現地時間)、イランが魚雷搭載の高速艇と爆発性無人機、小型潜水艦などを活用してホルムズ海峡で米艦を脅かす可能性があると報じた。同紙は、イランが米海軍と正面から艦隊戦を繰り広げるのではなく、狭く浅い海峡の地形を利用して小型戦力を分散投入することで米軍の負担を増やせると指摘した。
ロイター通信によると、イランは22日、ホルムズ海峡を敵国関連の船舶には開放しないとし、アメリカが自国のエネルギーインフラを攻撃する場合、海峡を完全に閉鎖すると警告した。世界の原油・LNG海上輸送の重要な通路が揺らげば、軍事衝突に劣らない経済的衝撃が避けられない。
◆ 狭い海でより脅威となる小型戦力
イランの強みは大型水上艦ではなく、沿岸と狭い海峡に特化した機動戦力にある。高速艇、沿岸基地攻撃資産、機雷、無人艇、小型潜水艦が代表的だ。これらの戦力は個別の性能だけを見れば米海軍の主力戦力に大きく及ばない。しかし狭い水域では脅威の様相が変わる。探知と識別が難しい標的が複数の方向から同時に接近すれば、防御の負担が急激に増大するからだ。
特にミニ潜水艦と機雷は、ホルムズのように水深が浅く航路が制限された環境でより脅威となる。小型潜水艦は密かに接近でき、機雷は船舶の運航自体を萎縮させる。ここに高速艇と自爆性無人艇、ドローンが同時に動けば、米空母打撃群が受ける圧力は単なる迎撃の次元を超える。空母を直接沈めることができなくても、飛行作戦と護衛任務を揺るがすだけでも戦略的効果を生むと分析されている。
◆ 大きな被害にもイランが退かない理由
このような海上戦力が再び注目される背景には、大きな被害にも退かないイランの計算がある。ワシントン・ポスト(WP)は22日の報道で、アメリカ・イスラエルの攻撃でイラン国内の1万5000以上の目標が攻撃を受け、民間・軍事の被害が増大したにもかかわらず、イラン指導部が簡単に休戦圧力に応じない背景としてホルムズの制御力を指摘した。軍事力では劣勢でも、世界経済のエネルギー動脈を揺るがすことができれば交渉力を維持できるという計算だ。
ガーディアンも同日、イランがアメリカの追加圧力が現実化した場合、中東のエネルギー・水インフラを狙うと警告したと伝えた。これは前線を広げるという脅威であり、イランへの空爆の代償が単なる軍事費を超えてグローバル経済の衝撃につながる可能性があるというメッセージだ。
◆ 米空母も本当に危険なのか

もちろん、米空母打撃群は依然として世界最強級の戦力だ。イランの小型戦力が空母を実際に撃沈するシナリオは容易ではない。しかしホルムズ海峡のように空間が狭く民間船舶の通航が絡む地域では状況が変わる。国際海事機関(IMO)のトップも最近、海軍の護衛だけでは安全通航を保証できないと警告した。脅威の本質が単なるミサイル数発ではなく、機雷やドローン、小型船舶、不確実性が混在する複合海上リスクだということだ。
日本が休戦後を前提に機雷除去の可能性を検討できると明らかにしたのもこの現実を示している。まだ実際の作戦段階ではないが、すでに主要国はホルムズの最大の変数として機雷と航路安全問題を想定している。
結局、今回の戦争でイランが打ち出す海上戦力は巨大な正規艦隊とは距離がある。高速艇と機雷、無人艇、ミニ潜水艦のように小さくても厄介な戦力を一度に組み合わせて、アメリカと同盟国の負担を増やす方式に近い。戦況の重心が本土空爆からホルムズ海峡制御に移っているという分析が出ている理由もここにある。空母を直接撃沈するのではなく、海峡を麻痺させてアメリカと同盟国の負担を最大化することがイランのより現実的な目標だと評価されている。
















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