
アクシオス「米が“最終打撃”準備」
米国とイランの戦争終結に向けた協議が停滞する中、米国防総省がイランに対するいわゆる「最終打撃(final blow)」の選択肢を準備していると、米メディア「アクシオス」が26日付で報じた。
アクシオスは、米政府内の議論に詳しい当局者や関係者の話として、ドナルド・トランプ米大統領が現在、4つの「最終打撃」オプションの中から選択できる状況にあると伝えた。
その4つの選択肢として、①イラン最大の石油輸出ターミナルがあるハルグ島への侵攻または封鎖、②ホルムズ海峡の支配力強化につながるララク島への侵攻、③ホルムズ海峡西側のアブムーサ島と周辺2島の占領、④ホルムズ海峡東側でイラン産原油を輸送する船舶の拿捕または遮断などが挙げられている。
また米軍は、イラン内陸部の深部に侵入し、核施設内に保管されている高濃縮ウラン(HEU)を確保する地上作戦も準備しているとされる。
これに先立ちニューヨーク・タイムズ(NYT)は、トランプ大統領がイランの核物質を奪取または破壊する計画を検討している可能性があると報じている。
実際にトランプ大統領は「地上作戦は全く恐れていない」と述べ、特殊部隊投入の可能性を示唆している。
またマルコ・ルビオ米国務長官も最近の議会で、高濃縮ウランの確保には特殊部隊の投入が不可欠になるとの見方を示した。
核施設への大規模空爆案も
さらに米政府は、地上部隊投入に伴う人的被害のリスクを回避するため、イランがHEUを保管しているとみられる施設を大規模空爆し、アクセス自体を遮断する案も検討しているとされる。
ただしトランプ大統領は、これらのシナリオのいずれを実行に移すかについてはまだ最終判断を下していないとアクシオスは伝えた。
ホワイトハウス当局者は特に地上作戦について「仮定の話に過ぎない」とし、慎重な姿勢を示している。
一方で関係者によると、イランとの交渉が早期に成果を出さなかった場合、トランプ大統領は攻勢を強化する準備ができているという。
トランプ大統領は21日、イランが48時間以内にホルムズ海峡の封鎖を解除しなければ、発電所などエネルギーインフラへの攻撃を実施すると警告していた。
その後、期限が迫った23日には攻撃計画を5日間延期し、その間の交渉結果を見て最終判断を下すと明らかにした。
米輸送機、UAEで機動訓練
トランプ大統領が言及した対イラン協議の実態をめぐっては不透明さが続く中、米軍の攻勢強化に向けた動きは複数の報道で確認されている。
ロシアのリア・ノーボスチ通信は26日、米空軍のC-17AグローブマスターIII輸送機がアラブ首長国連邦(UAE)上空に進入し、地上作戦準備とみられる機動訓練を行ったと報じた。
またNYTは、米陸軍の精鋭部隊である第82空挺師団の兵力約2000人に対し、中東への展開命令が出されたと報じている。
これとは別に、米海兵隊の2つの遠征部隊に所属する約5000人の兵力も中東へ向かっているとされる。
こうした米軍の動きについては、二つの見方がある。一つは交渉妥結を引き出すための最大限の圧力という見方であり、もう一つは交渉決裂時に即座に「最終打撃」を加えるための事前準備との見方だ。
















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