中東発の原油ショック、家計負担増す…補助金財源にも影響

イラン戦争の余波で中東発の原油や燃料価格が急騰し、家計や財政の負担が幅広く重くなっている。航空、物流業界では燃油サーチャージの導入や拡大が広がっており、電気・ガス料金の上昇圧力も強まっている。
2日の日本経済新聞(日経)によると、サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコの主力油種アラビアン・ライトの3月積み価格は前月比84%高の1バレル当たり126.28ドル(約2万130円)を記録したという。
これは2008年7月以来の約18年ぶりの高水準だ。円換算では過去最高を大きく上回った。
経済産業省によると、2月に日本が輸入した原油の51%はサウジアラビア産だったとのことだ。
アラブ首長国連邦(UAE)などを含む中東依存度は94%に達しており、ホルムズ海峡の事実上の封鎖による影響は大きいとみられる。
燃料や原材料価格の上昇の影響はすでに家計や企業に広がっている。特に、急騰分をサービスや製品の基本料金に上乗せする燃油サーチャージが広がっている。
ANAやJALなど大手航空各社は、6~7月発券分の国際線航空券から燃油サーチャージを4~5月より最大2倍に引き上げる見通しだ。
航空業界だけでなく、燃料費負担が増している陸上輸送分野でも上昇分を連動して吸収するサーチャージの活用が広がっている。西濃運輸やSBSホールディングス、日本通運など大手物流各社も燃料サーチャージの導入や拡大の検討を進めているという。

原油価格の上昇はナフサなど原材料価格の上昇にもつながっており、製造業でもサーチャージを通じた価格転嫁が広がる流れとなっている。東レ株式会社は国内外で販売する樹脂、炭素繊維、繊維などを主な対象にサーチャージを導入した。
企業活動のコストや家計に直結する電気・ガス料金も上昇する可能性が高いとされる。
東京電力の法人向け電気料金は早ければ4月使用分から上がるという。中部電力も4月使用分から3か月前の単月分の燃料価格を反映することにし従来より反映時期が早まった。
家庭用料金は大手電力会社ベースで6月使用分以降から反映される見通しだ。
6月以降は最近の燃料価格上昇分が料金に転嫁され、さらに上昇する可能性がある。東京ガスなど大手都市ガス会社の家庭向けガス料金も9月頃から本格的に上がるとみられる。東京ガスはすでに2026年4月検針分の家庭向けガス料金引き上げを公表している。
政府がガソリン価格の安定に向けて支給している補助金の財源も早ければ5月末に枯渇する可能性があるとの懸念が出ている。
日本政府は先月19日から製油所に補助金を支給し、ガソリン価格上昇を抑えている。
野村証券が財政負担を試算したところ、原油価格が130ドル(約2万700円)の場合、補助金がなければガソリン価格は1リットル当たり225円近くに達し、必要な補助金は1日当たり約160億円、月額では5,000億円規模に上る。
野村証券のエコノミストは日経に対し「既存基金の残高と一般会計の予備費を合わせた財源は約1兆円程度」とし「現在の水準が続けば5月末に枯渇する可能性がある」と指摘した。
















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