
パキスタンの首都イスラマバードで15時間を超えて続いた米国とイランの協議は、合意に至らないまま終了した。ただし、仲介国のパキスタンは直ちに追加対話の仲介を続ける意向を表明し、2週間の停戦維持に全力を挙げている。
12日(現地時間)、パキスタン紙ドーンや新華社によると、パキスタンのイシャク・ダール副首相兼外相は、JDバンス米副大統領が合意なしで出国した直後にテレビ声明を出し「パキスタンは今後も米国とイランの対話を仲介する建設的な役割を果たしていく」と述べたという。さらに「双方が停戦の約束を引き続き順守することが何より重要だ」と強調し「持続可能な平和に向けて前向きな流れが続くことを望む」と付け加えた。イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官もイラン国営テレビで「外交が終わることはない」と述べ、追加協議の余地を残した。
当面の焦点は2週間の停戦が維持されるかどうかにある。バンス副大統領はイランが核兵器放棄を確約しなかったとして「合意なしで帰国する」と明言したが、イスラエル安全保障内閣のゼエブ・エルキン議員は「2週間の停戦期間はまだ終わっておらず、追加協議が行われる可能性もある」と述べた。米シンクタンク、アトランティック・カウンシルのマイケル・クーゲルマン南アジア上級研究員も「X(旧ツイッター)」で「バンス副大統領の発言にもかかわらず、これで終わりではない可能性が高い」と分析した。
原油価格は停戦前の水準に戻る可能性も
市場は協議決裂の衝撃に備えている。シドニーのATグローバル・マーケッツで主席市場アナリストを務めるニック・トワイデール氏はブルームバーグに対し「先週の停戦発表で慎重ながら期待感が高まっていたが、今回の決裂で停戦発表前の水準に戻る可能性がある」と指摘した。そのうえで「週明けの原油相場はドルと共に高く始まるだろう」と予想した。
世界の原油・液化天然ガス(LNG)輸送量の約20%が通過するホルムズ海峡の再開放が依然として不透明なことが最大の懸念材料だ。戦争開始後、国際原油価格は60%急騰して1バレル当たり100ドル(約1万6,000円)に迫り、週単位で海峡の通航状況も大きく揺れ動いている。中東産原油への依存度が高い東南アジアや南アジアの国々にとってはインフレや成長率を左右する直接的な変数となっている。
今回の決裂がすぐに膠着を意味するのか、それとも長期化する交渉の第1ラウンドにすぎないのかは2週間の停戦が終わるまでの双方の動きにかかっている。パキスタンは仲介役を続ける意向を示し、イランも対話の扉を閉ざしてはいない。一方で、トランプ大統領は協議決裂後も公式なコメントを出しておらず、自身のSNSで海上封鎖に関する記事だけを共有しており、不透明感を一段と強めている。
















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