トランプ大統領「イスラエル・レバノンは10日間停戦」
オバマ政権時代の合意超え狙うトランプ氏、長期のウラン濃縮停止を要求

ドナルド・トランプ米大統領が週末の協議再開や戦争終結に楽観的な見方を強く打ち出す中、現在の争点に注目が集まっている。特にトランプ大統領は16日(現地時間)、イランがほぼすべての条件に同意したと述べ、交渉が成立すれば協議の舞台となるパキスタンのイスラマバードを自ら訪問する可能性にも言及したことで、実際にイランが争点で譲歩しているのかどうかに注目が集まっている。
主要外信によると、双方の主な争点としては、高濃縮ウランの搬出の可否、ウラン濃縮停止の期間、ホルムズ海峡の再開放、イスラエルとレバノンの休戦の4点が挙げられるという。トランプ大統領がイスラエルとレバノンが10日間の停戦に合意したと明らかにしたことで、最後の争点には解決の兆しも見え始めている。
1.「イラン、高濃縮ウランの一部搬出で妥協の可能性」
問題は核を巡る部分だ。ロイター通信はイラン側の関係者2人の話として「高濃縮ウランの備蓄を巡って妥協の兆しが出ている」と報じた。イランは全量搬出には応じないものの、備蓄の一部を第三国に移す案を検討しているという。現在イランは数週間あれば、兵器級とされる純度90%まで濃縮可能な60%高濃縮ウランを約440キログラム保有しているとみられている。米国はこれを全量国外に搬出するよう求めてきたが、イランは反対しており、今回、一部譲歩の空気がにじみ始めた格好だ。ただし、米国がイランの「一部搬出」案を受け入れるかは不透明だ。
2.「15年中断」を破棄したトランプ大統領、より長期を要求…イランは「短期」主張
ウラン濃縮の停止期間を巡っては、なお隔たりが大きいとみられている。トランプ大統領はこの日「イランは20年以上、核兵器を持たないという非常に強い内容の文書を持っている」と主張した。イランが20年以上、ウラン濃縮を中断する意思を示しているかのような発言だが、実際にイランがそこまで応じる考えを持っているかは不透明だ。これまでの報道ではイラン側は3〜5年間だけ停止する意向を示していた。
2015年にバラク・オバマ米政権下で成立したイラン核合意(JCPOA・包括的共同作業計画)によれば、イランが各種のウラン関連活動の制限期間として15年に同意していた。2018年のトランプ政権1期目にこの合意から一方的に離脱したトランプ大統領としては、今回のイラン戦争で「勝利宣言」を打ち出すためにも、少なくとも15年を上回る停止期間の約束を取り付ける必要がある。そのため「20年超」という期間を言及しているとみられる。一方、ホルムズ海峡を交渉カードに自らが優位にあるとみるイランは、過去の核合意より短い停止期間を求めている。
3.凍結資産解除とホルムズ海峡の一部通航再開を連動か…全面開放は終戦後に
ホルムズ海峡の問題も難関だ。イラン高官はロイターに対し、米国がイランの一部凍結資産を解除することと、ホルムズ海峡の通航量拡大を柱とする覚書(MOU)の締結を望んでいると明らかにした。
ただし、ホルムズ海峡の全面開放は先送りする構えもうかがえる。パキスタンの安全保障筋によると、イランは恒久的な停戦が実現し、さらに米国とイスラエルが将来再び攻撃しないことを国連が保証する場合に限って、海峡を全面開放する考えだという。
ホルムズ海峡の全面開放が容易に実現しないとの懸念から、16日の6月限ブレント原油先物の終値は1バレル当たり99.39ドル(約1万5,800円)と前日比4.7%上昇し、100ドル(約1万5,900円)に迫った。5月限のWTI先物も94.69ドル(約1万5,000円)で取引を終え、3.7%上昇した。
2015年の核合意も交渉に2年…「欧州・アラブ諸国は6カ月を想定」
ブルームバーグ通信は16日、一部の湾岸アラブ諸国や欧州各国の指導者が米国とイランの和平合意成立までに約6カ月かかると見込んでいると、事情に詳しい関係者の話として報じた。2015年の核合意も交渉に2年を要した。元イラン駐在英国大使のロブ・マケール氏は「トランプ大統領が楽観的なのは市場への影響を意識しているためだ」とし「短期間で米国とイランの合意が成立することはない」との見方を示した。
ロイター通信は米国とイランの交渉団が包括的な和平合意への期待を引き下げ、衝突再発を防ぐための暫定的なMOUを模索していると伝えた。期間は60日を想定しており、その間に専門家や国際原子力機関(IAEA)の関与を前提として最終合意を協議する構想だという。
















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