UAEがOPEC脱退…相次ぐ離脱の可能性に市場の関心高まる

アラブ首長国連邦(UAE)が1日付で石油輸出国機構(OPEC)を脱退し、世界のエネルギー市場に変化の兆しが広がっている。他の加盟国にも同様の動きが広がるのか市場の関心が高まっている。
CNBCやマーケットウォッチによると、OPEC内で3位の産油国であるUAEは原油生産割当を巡って何度も不満を示しており、脱退後は増産に踏み切る方針を示している。
追加脱退が続けばOPECの機能低下も
UAEは生産能力拡大に向けて巨額の投資を行ってきたが、割当制度により輸出が制約されていた。国際エネルギー機関(IEA)によれば、3月時点でUAEの生産能力は日量約430万バレルとされる一方、実際の生産量は約237万バレルにとどまっていたという。
リポウ・オイル・アソシエイツのアンディ・リポウ社長は「UAEの脱退はOPECの加盟国構成の変化を示す事例だ」とし「割当順守を巡る対立が続けば、追加の離脱が相次ぎ、OPECを無意味する可能性がある」との見方を示した。
実際、2019年にカタール、2020年にエクアドル、2024年にアンゴラが割当への不満や政策転換を理由にOPECやOPECプラスを離脱している。
1960年に設立されたOPECは加盟国に生産枠を割り当てることで供給を調整し、国際原油価格の安定を図ってきた。UAEの離脱により加盟国は11カ国に減少した。OPECプラスはOPEC加盟国に加えロシアやカザフスタン、オマーンなどを含む計20カ国で構成されている。
カザフスタン、ナイジェリア、ベネズエラに注目
今後のOPEC、OPECプラス離脱候補としては、カザフスタンが有力視されている。生産量が割当を継続的に上回っており、2024年にはOPECプラス内で最大の超過生産を記録したとされる。ただし、カザフスタン・エネルギー省は先月29日の声明で「現時点で脱退の計画はない」としている。UAEほどの余剰生産能力がないことや、同国離脱によって相対的な影響力が高まるとの見方もあり、離脱の動機は限定的との分析もある。
また、アフリカ最大の産油国ナイジェリアも離脱候補として挙げられている。ナイジェリア国内ではダンゴテ製油所を中心に精製能力の強化が進んでおり、輸出依存の低下とともに高付加価値の燃料マージン確保が可能になりつつある。
ケプラーのマット・スミス首席石油アナリストは「ナイジェリアは自給率が高まっており、離脱の可能性がある」と指摘し、供給抑制による価格維持よりも増産と下流部門の収益拡大を優先する可能性が高いと分析した。
ベネズエラも離脱の可能性が高い国とされる。対米関係の改善が進み、原油輸出も増加している。3月の輸出量は日量100万バレルを超え、昨年9月以来の高水準となった。
一方で、加盟国が減少しても市場安定というOPECの中核機能は維持されるとの見方もある。リスタッド・エナジーのクラウド・ガランベルティ上級副社長は「過去10年でOPECは市場のバランスを巧みに保ってきた」と述べ、新型コロナウイルス禍のような危機下でも高い回復力を示してきたと分析した。
















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