
ロシア経済がマイナス成長に転落する中、企業の債務不履行(デフォルト)が急増し、金融システム全体を揺るがす危機へと広がっている。
ロシア中央銀行が最近発表したところによると、第4四半期のGDPは前年同期比で0.5%減少した。当初予測されていた1.6%成長を大きく下回る数値だ。ウクライナ戦争費用を賄うため、クレムリンが強行した付加価値税(VAT)引き上げが景気低迷の決定的要因と分析されている。
中央銀行が戦争によるインフレを抑えるため高金利政策を維持していることで、企業の借入コスト負担は限界に達しつつある。現地メディア「イズベスチヤ(Izvestia)」によると、テクニカルデフォルト件数は2024年の11件から2025年には24件へ増加し、2026年に入ってからは、わずか3カ月で既に11件を記録した。
現地関係者らは、ロシア債券市場のおよそ25%がデフォルトリスクにさらされていると警告している。低金利時代に借り入れた資金の償還期限が到来しているものの、現在の高金利環境では借り換え(リファイナンス)が事実上不可能なためだ。今年満期を迎える債務規模は昨年の2倍に達するとされ、流動性確保に向けた企業間競争はさらに激化する見通しだ。
経済危機への警鐘が強まる中でも、ウラジーミル・プーチン大統領は表舞台に姿を見せていない。フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、プーチン大統領はクーデターやウクライナ軍のドローンによる暗殺未遂を警戒し、地下壕にとどまる時間が増えているという。また、業務時間の70%を戦争指揮に費やしているとも伝えられている。
プーチン大統領をよく知るある関係者は、「大統領は時間の30%しか経済や外交に割いていない」としたうえで、「彼と意思疎通する唯一の方法は、戦争にさらに深く関与することだけだ」と語った。国民生活を顧みない指導者の姿勢に対し、ロシア国内の不満も高まりつつある。かつて80%を超えていたプーチン大統領の支持率は、今年初めの77.8%から最近では65.6%まで急落した。
さらに、ウクライナによる長距離ドローン攻撃は、ロシアの主要石油輸出拠点や、制裁回避に使われている「シャドーフリート」に打撃を与え、ロシア経済を圧迫している。西側諸国の軍事支援と、ウクライナ国内の防衛産業革新によって、ロシア軍は戦場で劣勢に立たされており、主要通信網であるスターリンクへの接続まで遮断され、孤立無援の状況に追い込まれている。
さらに、中東情勢の不安定化もロシア経済を直撃している。米国とイスラエルによる対イラン戦争で物流コストが上昇し、インフレも加速する中、中央銀行が金利を引き下げる余地すら失われつつある。
ロシア国営シンクタンク「マクロ経済分析・短期予測センター(CMASF)」は、預金流出と不良債権問題が重なった場合、今年10月ごろに金融危機が発生する可能性があると警告した。匿名を条件に取材に応じたロシア政府関係者は、ワシントン・ポスト(WP)に対し、「もう十分長く戦ってきたという空気が広がっている」としたうえで、「第二次世界大戦より長く感じられるのに、実際には地域一つまともに制圧できていないという自嘲まで出ている」と語った。
















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