
ドナルド・トランプ米大統領が米中首脳会談直後、台湾への武器輸出について判断を留保し、台湾独立に否定的な姿勢を示したことで、台湾側が強く反発している。
台湾中央通信社や自由時報などによると、台湾外交部の陳明祺(チェン・ミンチー)政務次官は16日に開かれた米中首脳会談後の米中台関係をテーマとする座談会で、台湾は主権独立国家であり、2300万人の台湾人だけが民主的に自らの運命を決定できると述べた。
これは、トランプ大統領が台湾の独立宣言を望まないとの趣旨の発言を行ったことへの反論と受け止められている。

引用:SBS
これに先立ち、トランプ大統領は訪中日程を終えた後、FOXニュースとのインタビューで、中国と台湾の現状維持を望むと発言した。
さらに、米国の支持を理由に独立へ動こうとする状況は望まないと語った。
また、台湾向け武器売却承認についても、まだ決定していないとしたうえで、交渉カードとして活用できると言及した。
これについて陳次官は、まだ詳細が明らかになっていないため、現時点ではコメントできないと述べた。
その一方で、米国側と継続的に意思疎通し、状況を把握していく。今後の武器売却問題についても米国と協議を続けると強調した。
さらに、トランプ大統領の説明によれば、まず習近平国家主席側からこの問題が提起され、トランプ大統領が一定の反応を示したと理解していると説明した。
そのうえで、詳細についてはさらに確認が必要だが、米国の基本姿勢は台湾防衛支持にあると述べた。
中国メディア、「台湾はもう夢から覚めるべきだ」と嘲笑
トランプ大統領の一連の発言によって、台湾をめぐる米国の基本路線が44年ぶりに揺らいでいるとの見方が広がる中、台湾内部では、米国が事実上台湾を見捨てたのではないかとの不安が噴出している。
台湾紙・自由時報は、トランプ大統領の発言は、台湾が自衛権を行使するためには相応の対価を支払わなければならないという意味だと指摘した。
さらに、米台間の強固な外交関係が商業的取引対象へ転落したと批判した。
台湾のネット上でも失望の声が広がっている。
台湾最大級のオンラインコミュニティーには、「トランプ大統領は習近平主席に恐怖を感じたのではないか」「台湾は民主主義陣営に立つ限り米国が支援してくれると信じていたのに裏切られた」「トランプ氏はTSMCにしか関心がなく、台湾の安全保障には興味がない」などの書き込みが相次いだ。
一方、中国メディアは今回の首脳会談結果を歓迎する姿勢を示した。
米中首脳会談直後、中国紙・環球時報は、台湾はトランプ大統領の発言で夢から目覚めるべきだと報じた。
さらに、トランプ大統領は、台湾独立勢力とともに莫大なコストがかかる戦争へ巻き込まれる意思がないことを明確に示したと論評した。
また、専門家コメントとして、台湾内部の一部勢力は米国を命綱のように考えていたが、今回のトランプ氏訪中でその幻想は一瞬で崩れ去ったと伝え、台湾を嘲笑するような論調も見せた。
後続交渉で「ビッグディール」期待は困難との見方
一方、今回の首脳会談では、米中双方が台湾問題とイラン問題をそれぞれ交渉カードとして確保したとの分析も出ている。
トランプ大統領は、台湾向け武器売却承認を一時保留したことについて、「それは中国次第だ。我々にとって非常に良い交渉カードになる」と語った。
約120億ドル(約1兆9,100円)規模とされる台湾向け武器売却問題を、中国との交渉材料として利用していることを事実上認めた形だ。
一方、中国側は、米国からイラン戦争終結への協力要請を受けたにもかかわらず、原則論にとどまるか、あるいは明確な言及を避けるなど、戦略的曖昧さを維持した。
こうした状況を受け、国際社会では、今回の首脳会談は、米中両国が膠着状態のまま覇権争いを続ける不安定な休戦状態にあることを改めて確認する場になったとの評価も出ている。
















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