
米国とイランが終戦交渉で和解した中、ホルムズ海峡が再開されたとしても海上輸送の混雑が解消されるまでには数週間を要する可能性があるとの見方が出ている。
ドナルド・トランプ米大統領は14日(現地時間)、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「イランとの合意がついに成立した」と表明した。そのうえで「ホルムズ海峡の通航を全面的に承認し、通行料を徴収しない形で再開する。また、米海軍による海上封鎖も即時解除することを承認した」と明らかにした。
合意の詳細はすぐには公表されなかったが、仲介国であるパキスタンは両国が19日(現地時間)にスイスで正式な署名手続きを行う予定だとしている。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、ホルムズ海峡の再開に向けてはイランが海峡内に設置した機雷を撤去し、通行料の徴収を行わないことが必要だと分析した。また、米国についても、イラン港を出入りする船舶に対する海上封鎖を解除する必要があると指摘した。
ただし、今回の発表にもかかわらず、実質的な全面再開にはさらに時間がかかるとの見方が強い。
海運業界によると、戦争後も約500隻の商船がペルシャ湾内に滞留しているという。一般的な商船がホルムズ海峡を通過するには約8時間を要し、新たな運航管理体制の下で順次通航が進められる場合、混雑の解消も段階的にならざるを得ない。
これに先立ち、国際海運会議所(ICS)や海運業界団体のBIMCOなどは、海峡再開に備えて船主向けの指針を公表し「調整されていない同時通航による混雑」や「不規則な操船」、「予測不能な船舶の動き」などが発生する恐れがあると警告していた。
海峡内の機雷も不確定要素となっている。イランは戦争後、数十個の機雷を設置したとされるが、正確な位置は明らかになっていない。一部は移動可能な形で設置されたとの情報もあり、撤去には相当の時間を要する可能性がある。
グローバル投資銀行RBCキャピタル・マーケッツの商品戦略責任者ヘリマ・クロフト氏は、ホルムズ海峡の再開見通しについて紅海の事例と比較した。紅海では昨年、米国とイエメンの親イラン武装組織フーシ派が合意に達した後も通航量は紛争前の水準を下回っている。
クロフト氏は「現在の紅海の通航量は紛争前と比べて約56%減少した状態だ」と説明し「多くの大手海運会社が依然として安全保障上の懸念から紅海ルートを回避している」と述べた。
一方、MSTフィナンシャルのエネルギーアナリスト、ソール・カボニック氏は楽観的なシナリオを前提としても「石油市場は2027年まで供給不足の状態が続く」と分析した。海上輸送網の回復やエネルギーインフラの復旧、減少した石油備蓄の再構築に時間を要するためだという。
カボニック氏は「今回の合意は長く複雑なプロセスの始まりに過ぎない」とし「ホルムズ海峡は段階的かつ限定的に再開されるだろう」と指摘した。さらに「トランプ大統領がイランに海峡の管理権限を委ねたことで、ホルムズ海峡の航行は今後もイランによって影響を受ける可能性がある」との見方を示した。















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