
欧州各国は、ウクライナの復興支援として総額900億ユーロ(約16兆5,800億円)を拠出する方針を決めた。一方で、主役ともいえるウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は会議を欠席した。
ウクライナ再建支援に向けた国際会議が25日(現地時間)、ポーランドで開幕した。ゼレンスキー大統領は、ポーランドとの歴史認識を巡る対立を理由に欠席した。2022年のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、この会議を欠席するのは初めてとなる。
ユーロニュースなどによると、第5回ウクライナ復興会議はポーランド北部グダニスクで25日から2日間の日程で開催される。各国政府や国際機関、市民団体の代表らが参加し、ウクライナへの支援や復興計画について協議する。
ウクライナのユリヤ・スヴィリデンコ首相は、「今回の会議期間中に、総額100億ユーロ(約1兆8,400億円)を超える160件以上の合意が成立する見通しだ」と述べた。
欧州連合(EU)は、ウクライナへの緊急融資として約束した900億ユーロのうち、第1弾として32億ユーロ(約5,896億円)をこの日送金する。英国は、エネルギーインフラの復旧や反腐敗分野に2億9,000万ポンド(約618億6,000万円)を支援するほか、フィンランドも武器支援プログラム(PURL)に4,000万ユーロ(約73億7,000万円)を追加拠出する。各国は相次いで支援資金の拠出を打ち出している。
会議には、欧州連合(EU)のウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員長やアントニオ・コスタ欧州理事会常任議長、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相をはじめ、欧州各国の首脳が多数出席した。
一方で、共同開催国の首脳であるゼレンスキー大統領とポーランドのカロル・ナブロツキ大統領はいずれも欠席した。ゼレンスキー大統領は、2023年に授与されたポーランド最高位の勲章「白鷲勲章」をナブロツキ大統領が剥奪すると決定したことを受け、20日に郵便局で勲章を返還する様子を撮影した写真を自身のSNSに投稿した。
両国の対立は、ゼレンスキー大統領が先月、自国軍の部隊に「ウクライナ蜂起軍(UPA)の英雄たち」の名誉称号を授与したことで一段と深まった。
UPAは、第二次世界大戦中に旧ソ連と戦ったウクライナの民族主義武装組織だ。一部部隊はナチス・ドイツに協力し、1943~1944年に約10万人のポーランド人が犠牲になったとされる「ヴォルィーニ虐殺」に関与した疑いが持たれている。このため、ポーランドの民族主義勢力はUPA支持者をネオナチとみなしている。
ゼレンスキー大統領の代理として出席したスヴィリデンコ首相は、「EUの中で共通の未来を共に築こうとする意思に感謝する」と述べた。一方、ポーランドのドナルド・トゥスク首相は、「未来は真実と相互尊重、そして歴史への理解によってのみ築くことができる」とし、歴史認識の転換を促した。















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