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【NY株式市場】トランプ政権の関税導入でエヌビディア急落、成長鈍化懸念が影響

竹内智子 アクセス  

引用:AFP
引用:AFP

ニューヨーク株式市場の主要指数が急落した。米政府が予定通りカナダとメキシコに対して関税を課す意向を示したためである。成長鈍化への懸念からエヌビディアも8%超の急落を記録した。

27日、ダウ工業株30種平均は前日比193.62ポイント(0.45%)安の43,239.5で取引を終えた。S&P500指数は前日比94.49ポイント(1.59%)安の5,861.57、ナスダック総合指数は530.84ポイント(2.78%)安の18,544.42でそれぞれ終了した。

関税戦争への懸念が投資家心理を圧迫している。関税導入による物価上昇は消費を冷え込ませ、景気下押し圧力となる可能性がある。ドナルド・トランプ米大統領は「カナダとメキシコに対する3月4日発効予定の関税は予定通り実施される」と述べた。さらに、「同日、中国にも10%の追加関税が課される」とし、「4月2日の相互関税の日程も変更なし」と明言した。

雇用市場にも減速の兆しが見られる。米労働省によると、22日までの1週間の新規失業保険の申請件数は季節調整済みで242,000件となった。これは前週比22,000件増で、市場予想の221,000件を上回った。

エヌビディアは8.48%急落し、120.15ドル(約1万8,090円)で取引を終えた。同社は前日の取引終了後、昨年第4四半期の売上高が前年同期比78%増、調整後の1株当たり純利益(EPS)が71%増と発表。直近四半期の業績は市場予想を上回ったものの、今後の業績に対する懸念が高まった。トランプ政権が半導体規制を強化する可能性や、許可なしに中国へ輸出できる半導体チップの種類を制限する可能性があるためである。

エヌビディアへの失望感は人工知能(AI)および半導体業界全体に波及した。フィラデルフィア半導体指数は同日、前日比6.09%急落の4,686.75で取引を終えた。TSMCは6.95%、ブロードコムは7.1%、ASMLは6.7%下落。アップルとマイクロソフトは1%台、アマゾン、メタ、アルファベットは2%台の下落率を記録。テスラは約3%下落した。

ニューヨーク商業取引所で、WTI原油先物の4月限は前日比1.73ドル(2.52%)高の1バレル=70.35ドル(約1万592円)で取引を終えた。ロンドン国際石油取引所で、ブレント原油の4月限は前日比1.51ドル(2.08%)高の74.04ドル(約1万1,148円)で終了した。米国はカナダから日量400バレル、メキシコからは40万バレルの原油を輸入している。

トランプ大統領の関税に対する懸念が比較的小さい優良株や割安株、伝統的産業の銘柄は堅調であった。ウォルマート、JPモルガン、バークシャー・ハサウェイ、ビザ、マスターカード、エクソンモービルなどはいずれも1%前後の上昇を記録した。

竹内智子
editor@kangnamtimes.com

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