
米航空最大手のデルタ航空が、ジェット燃料価格の急騰によるコスト増を吸収しきれず、約3年ぶりとなる四半期赤字を計上した。同社は今後、収益性維持のために航空券の値上げや供給座席数の削減に踏み切らざるを得ないとの認識を示している。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が8日(日本時間9日)に報じたところによると、デルタ航空の2025年第4四半期決算は2億8,900万ドル(約448億円)の最終赤字となった。燃料費が前年同期から3億3,000万ドル(約512億円)急増したことに加え、保有する他社株の評価損も利益の足を引っ張った。
一方で、特殊要因を除いた調整後の1株当たり利益(EPS)は64セント、調整後の営業収入は前年同期比9%増の142億ドル(約2兆2,010億円)を確保し、市場のコンセンサスを上回る堅調な需要を示した。
デルタ航空は、2026年第1四半期において燃料費が前年同期比で約20億ドル(約3,100億円)増加すると見込んでいる。エド・バスティアンCEOは「燃料価格の高騰ペースは未曾有の水準にある」と述べ、「業界全体の構造的な変化は不可避だ」と強調した。
これを受け、同社は燃費効率の低い旧型機による平日の中間時間帯や深夜便の運航を順次縮小させている。バスティアンCEOは、トランプ政権による休戦合意の発表後、原油相場に緩和の兆しが見えるものの、依然として続く高止まり傾向が今後の経営における最大の不確定要素であると付け加えた。
こうした燃料コストの圧迫は、デルタ航空に留まらず世界的な潮流となっている。運営コストの最大4割を占める燃料費の変動は、各社の経営基盤を揺るがしている。
すでに大韓航空が非常経営体制への移行を宣言したほか、ニュージーランド航空は主要3都市を結ぶ路線での減便を予告した。エア・インディアは国内線の燃料サーチャージを距離連動制へ移行し、国際線でも料金を改定。中国東方航空やキャセイパシフィック航空も相次いでサーチャージを引き上げたほか、ユナイテッド航空やエールフランス-KLMも、長距離路線を中心とした運賃転嫁や供給削減の検討に入っている。
市場分析会社ボルテクサ(Vortexa)のミック・ストラウトマン氏は「中東からのジェット燃料供給が過去4年で最低水準まで絞り込まれており、旺盛な航空需要を既存の運賃体系で維持するのは限界に近い。航空会社は今後、さらなる運賃の引き上げや運航規模の最適化を迫られることになるだろう」と分析している。














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