
スペインのアルバロ・ガルシア・オルティス検察総長が3日、個人情報漏洩の容疑で裁判を受けた。前例のない裁判であるだけでなく、ペドロ・サンチェス現首相が率いる中道左派政府の危機ともなっている。
報道によると、検察の最高責任者が刑事裁判の被告席に立つのはスペイン現代史で初めてであり、2018年から満足のいく総選挙の結果を得られないまま政権を維持しているサンチェス首相に近い複数の人物が、これまでに裁判にかけられてきたことが明らかになっている。
ガルシア・オルティス検察総長は、スペイン野党の指導者の一人である地方政治家イサベル・ディアス・アジュソ氏のパートナー側の弁護士がジャーナリストに送ったメールを漏洩した容疑をかけられている。
ディアス・アジュソ氏のパートナーはアルベルト・アマドールという実業家で、税金詐欺の容疑で捜査対象となっていた。オルティス検察総長は容疑を否定しており、サンチェス首相から数回公的に支持を得ている。
オルティス検察総長の裁判は、スペインの左派中央政府と保守派マドリード地方政府との対立の中心となっている。裁判は来週に終わる予定となっている。
オルティス検察総長は2022年に検察総長に任命されている。
サンチェス首相の妻と弟、そして所属するスペイン社会労働党の前任高官2名が汚職の容疑で調査を控えている。サンチェス首相自身は直接調査の対象として名指しされていないが、疑惑と調査自体が政府に対する脅威として指摘されている。
妻ベゴーニャ・ゴメス氏の事業関連の疑惑調査について、サンチェス首相は一部の裁判官が政治的動機の下で動いていると非難している。















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