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「米軍が撃った」オマーン湾で初の実弾拿捕、4月22日の休戦期限が一気に遠のいた

望月博樹 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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米国は2026年4月19日、オマーン湾にて海上封鎖を突破しようとしたイラン船籍の貨物船を武力で拿捕した。米軍は機関室を直接砲撃して航行を停止させた後、米海兵隊が乗り込んで船舶を制圧した。対イラン海上封鎖の開始後、実弾が使用されたのは今回が初めてであり、終盤に差し掛かっていた休戦・終戦協議を揺るがす重大な事態となった。

ドナルド・トランプ米大統領は同日、自身のSNS「Truth Social」への投稿を通じ、米海軍の誘導ミサイル駆逐艦「スプルーアンス」がオマーン湾でイラン貨物船「トゥースカ」に対し、停止を求める警告を行ったと説明した。乗組員がこれに従わなかったため、機関室に損壊を与えて航行不能にしたという。トランプ氏は、米海兵隊が当該船舶を掌握し、船内の捜索を進めているとした上で、同船は過去の違法活動を理由に米財務省の制裁対象に指定されていると付け加えた。

米中央軍によると、トゥースカは約17ノットでイランのバンダルアッバース港へ向け、アラビア海北部を航行していた。米軍は海上封鎖違反に当たると通告し、複数回にわたり停船を命じた。中央軍は、乗組員が約6時間に及ぶ警告に応じなかったため、退避を促した後に5インチ(約127mm)艦砲「Mk 45」を発射して推進システムを無力化したと説明した。イランメディアは、この船舶が中国を出港し、イランへ向かっていたと伝えている。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米国が武力を用いてイラン関連船舶を拿捕したのは今回が初めてである。米中央軍は封鎖開始後、計25隻を引き返させたと明らかにしており、中東周辺のみならず、国際水域においてもイラン関連商船の追加拿捕を進める構えだ。

今回の一件により、4月22日に期限を迎える暫定休戦と、外交的解決に向けた枠組みは大きく後退する懸念がある。米国はスティーブ・ウィトコフ氏とジャレッド・クシュナー氏をパキスタンのイスラマバードに派遣し、第2回の終戦協議を進める方針だったが、イラン国営メディアは、米国の過度な要求と海上封鎖を理由として交渉を拒否する意向を示した。第1回協議を主導したJ・D・ヴァンス米副大統領も、トランプ大統領が「安全保障上の懸念」を理由に今回の枠組みから外したとされる。米国側が求める440キログラムの濃縮ウラン搬出に対し、イラン側は議題にすること自体が不可能だと強く反発しており、双方の隔たりは依然として大きい。これに先立ち、トランプ大統領は交渉代表団がイスラマバードへ向かっていると明らかにした際、イランが合意を受け入れなければ、すべての発電所や橋を爆撃するとの警告を発していた。

一方、イラン軍は自国商船に対する米国の発砲を休戦違反と断じ、報復に踏み切る可能性を示唆した。AFPおよびロイター通信によれば、イラン軍の軍事作戦を統括するハタム・アル・アンビヤ中央司令部の報道官は20日、米軍による発砲を休戦違反だと非難した。その上で、イラン軍は海賊行為に当たる今回の行動に対し、米軍への対応と報復を近く実行すると警告した。

イラン国内では、米国によるホルムズ海峡の逆封鎖と今回の拿捕を重大視し、米国との協議を打ち切るべきだとする動きが強まっている。イラン国営放送IRIBは同日、政府関係者の話として、現時点ではイスラマバードでの次回の米・イラン会談に参加する計画はないと報じた。また、ファルス通信やタスニム通信も匿名筋を引用し、全体的な雰囲気を前向きとは評価できないと報じる一方で、交渉再開の前提条件として米国による封鎖解除を要求している。

望月博樹
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