
ドナルド・トランプ米大統領は1日(現地時間)米議会に宛てた書簡で、イランとの停戦後は交戦が発生しておらず、米軍による敵対行為も終了したと主張した。
米国の戦争権限法は大統領が議会の承認なしに海外で軍事行動を行える期間を60日に制限しており、今回の主張はこの制限の適用を回避する狙いがあるとみられる。
AP通信やMS NOWによると、トランプ大統領は同日、下院議長のマイク・ジョンソン氏と上院仮議長のチャック・グラスリー氏に書簡を送付したという。
トランプ大統領は書簡の中で「4月7日に2週間の停戦を命じ、その後延長された」とし「4月7日以降、米軍とイランの間で交戦は発生していない。2月28日に始まった敵対行為は終了した」と説明した。
こうした認識は、前日に上院公聴会でピート・ヘグセス米国防長官が示した「停戦により戦闘は終結した」との見解と一致するもので、戦争権限法に基づく60日制限は現時点でイラン戦争に適用されないとの立場を示した形だ。
トランプ大統領は3月2日に議会へイランに対する軍事作戦を通告しており、同日で60日が満了する。民主党を中心に議会の承認がない以上は期限後に軍事行動を終了すべきだとの指摘が出ており、一部の共和党議員からも懸念が示されている。ただし、トランプ政権側はすでに戦闘は終結しているとの立場を強調し反論している。
またトランプ大統領は、多数の米軍が依然として中東に展開していることへの批判を念頭に「イランによる米国および米軍への脅威は依然として存在する」と指摘し「米国防総省はイランおよびその代理勢力の脅威に対処し、米国と同盟国・パートナーを守るため、必要かつ適切な範囲で各地域の態勢を引き続き調整している」と述べた。
しかし、米軍がイランに対する海上封鎖を継続しており、終戦合意も成立していないことから、議会内で反発が強まる可能性がある。
MS NOWによると、米上院議員のティム・ケイン氏(民主党・バージニア州)は「軍事行動は停止されていない。米軍は依然としてイランの港湾を封鎖しており、これは戦争行為に等しい」と批判したという。下院軍事委員会所属のサラ・ジェイコブス氏(民主党・カリフォルニア州)もトランプ大統領の主張について「法的根拠がない」と反発している。
共和党内では一定の理解を示す声もあるが、一部議員は疑問を呈しているという。
トランプ大統領は同日、記者団に対し戦争権限法そのものについても「多くの歴代大統領が制限を超えてきた。これまで守られてこなかった法律であり、違憲とみなす見方もある。我々も同様の認識だ」と述べた。














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