
米国のドナルド・トランプ大統領は7日、欧州連合(EU)製の乗用車とトラックに対する関税引き上げ方針を、事実上2か月間見送った。トランプ大統領はこの日、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長と電話会談した後、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、非常に良い協議だったと投稿した。そのうえで、EUは合意どおり義務を履行し、米国に対する関税を0%へ引き下げると約束したと主張し、米国の建国250周年に当たる7月4日まで猶予を与えることで同意したと明らかにした。さらに、それまでに履行されなければ、EU側への関税ははるかに高い水準へ引き上げられると警告している。
トランプ大統領は1日、EUが貿易合意を順守していないとして、EU製の乗用車とトラックに対する関税を現行の15%から25%へ10ポイント引き上げる考えを示していた。今回の首脳間協議を受け、その措置をいったん見送る一方で、期限を2か月延ばすことで合意履行への圧力を強めた形とみられる。米国とEUは昨年7月27日、スコットランドのターンベリーで貿易交渉の妥結を発表した。EUが米国産のエネルギーや軍事装備を7,500億ドル(約117兆6,000億円)分購入する代わりに、米国はEUに課していた相互関税を一律15%へ引き下げることにしたほか、自動車などに課す品目別関税も同水準まで下げる方針を打ち出していた。
EU議会は今年3月、この貿易合意案を条件付きで承認した。ただ、一部加盟国で承認手続きが完了しておらず、協定はなお最終発効に至っていない。ドイツやスペインなど、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の相当数がトランプ大統領の対イラン軍事作戦を批判したことも、今回の関税圧力に影響したのではないかとの見方が出ている。トランプ大統領はフォン・デア・ライエン委員長との協議について、イランが決して核兵器を保有してはならないという点で完全に一致したことを含め、さまざまなテーマを話し合ったと説明した。加えて、自国民を殺害する政権が数百万人を死に至らしめ得る爆弾を管理すべきではないとの認識でも一致したと強調した。
一方、トランプ大統領は同日、ホワイトハウスでブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領と首脳会談を行った。会談後には、貿易、とりわけ関税問題を含む複数の議題について協議したと明らかにしたうえで、会談は非常に順調に進んだと述べた。そのうえで、両国の代表団が主要課題を話し合うため近く再び会合を開くことで一致し、今後数か月の間に追加協議も予定されていると伝えている。
















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