
イラン最高指導者のアヤトラ・モジタバ・ハメネイ師が、濃縮ウランを国外に搬出しないよう指示したとの外信報道が出ている。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は中国の習近平国家主席に対し、イランの濃縮ウランをロシアへ移す案を提示した。
ロイター通信は21日、イランの高官筋2人の話として、「最高指導者の指示と体制内部の合意は、濃縮ウランをイラン国外に出してはならないというものだ」と報じた。関係者らは「イラン指導部は、濃縮ウランを国外に搬出すれば、米国やイスラエルの攻撃に対してイランがより脆弱になると考えている」と説明。そのうえで、「米国とイランの終戦要求案をめぐる隔たりは縮まりつつあるものの、濃縮ウランの処分や濃縮の権利承認など、イラン核開発計画をめぐる見解の相違は依然として大きい」との見方を示している。
イランは濃縮度60%の濃縮ウランを約440kg保有しているとみられる。米国は終戦条件として、この濃縮ウランを米国を含む国外に搬出するよう要求してきた。ウランの濃縮度が90%以上に達すれば、核兵器製造に使われる可能性がある。イスラエル当局者らはロイター通信に対し、「米国のドナルド・トランプ大統領は、核兵器製造に必要な高濃縮ウランをイラン国外に搬出する条項を和平交渉に必ず盛り込むとイスラエルに約束した」と語った。
これに先立ち、イランとP5+1(国連安全保障理事会の常任理事国5か国とドイツ)は2014年、核合意の暫定的な前段階にあたる共同行動計画(JPA)を結んでいる。これにより、濃縮度20%の濃縮ウラン200kgのうち半分を3.67%に希釈し、残りの半分は核兵器製造に使えない物理的形態に変える措置が取られた。その後、2015年に結ばれたイラン核合意に基づき、濃縮度3.67%の濃縮ウラン300kgだけを残し、約8,500kgはロシアへ搬出されている。
クレムリンによると、20日に習近平国家主席と会談したプーチン大統領は、過去のイラン核合意の前例に沿って、イランの濃縮ウラン備蓄分をロシアに移す案を提案した。タス通信によれば、クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は記者会見で「この提案に実現可能性があるなら、米国は必ず受け入れるべきだ」と述べ、「米国はいまだにこれを受け入れていない」と指摘している。プーチン大統領は、トランプ大統領が13〜15日に中国を国賓訪問したことを受け、自身も19〜20日に北京を訪れた。ペスコフ報道官はさらに、「キューバに加えられる圧力は容認できない」と述べ、「いかなる状況でも、暴力に近い手法が最高位の当局者らに対して用いられてはならない」と主張している。
















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