
AIが学術界から産業界まで急速に普及し、日常の「ニューノーマル」として定着しつつある状況のなか、マイクロソフト(MS)が発表した「将来AIに代替される可能性の高い職業」に関する研究報告が改めて注目を集めている。
9日、オンラインコミュニティやSNS上では、MSの報告書を引用した「AIに最も早く代替される職業TOP40」という投稿が相次いで共有され、話題となった。
報告書によれば、MSの研究チームは、AI技術の進展が米国内の約840万人の従業者に直接的な影響を及ぼす可能性があると分析した。
研究チームは、MSのAIアシスタント「Copilot」(旧:「Bing Chat」)と20万件以上の匿名対話ログを解析し、「AI適用性スコア(AI Applicability Score)」を算出。この指標に基づき、職業ごとの自動化リスクを分類した。

その結果、AI代替リスクが高いと分類された40職種には、通訳者、翻訳者、歴史学者、作家、政治学者、記者などが挙げられた。これらの職種は、情報提供、文章作成、教育、助言といったAIが担える業務と密接に関わるため、自動化リスクが高いと評価された。
また、顧客対応や案内業務を主な役割とする客室乗務員、営業担当者、カスタマーサービス職なども高リスク群に分類された。
研究チームは「AIが各職務の生産性を50%向上させるだけでも、企業はより少人数で多くの業務を処理できるようになり、採用減につながる可能性がある」と指摘している。
一方で、船舶エンジニア、セメント技術者、水処理作業員、床研磨工など、高度な技能と現場作業が不可欠な職種は、AIに代替される可能性が比較的低いと評価された。
医療分野も相対的には安全な領域とみなされた。歯科医、外科助手、看護助手などは、人間の判断や手技が不可欠であるため、自動化が容易ではないという。
このほか、葬祭ディレクター、食器洗浄員、消防士、家事労働者なども低リスクと分析された。
こうした報告に対し、ネット上では「文章を書く仕事は本当に危ない」、「翻訳はもうAIのほうが上だ」、「ホワイトカラーより技術職の時代になった」、「AIが仕事を奪うのではなく、働き方が変わるだけ」、「そのうち職を失いそう」など、さまざまな声が広がっている。













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