
習近平国家主席が北朝鮮を訪問する中、米有力紙が北朝鮮経済の急成長ぶりに注目した。新型コロナウイルスの感染拡大時に孤立を深め経済の失敗を認めていた北朝鮮が、ロシアとの関係強化や武器取引、中国との貿易拡大を足がかりに、金正恩政権15年目にして最高水準の経済状態にあると分析した。
WSJは7日付けで、現在世界で最も注目すべき経済的成功の事例は北朝鮮だと評価し、数年ぶりに活気を取り戻した北朝鮮経済の現状を詳細に報じた。ニューヨーク・タイムズも北朝鮮が「奇跡的な変化」を遂げたと伝えた。
こうした評価は経済指標にも表れている。韓国銀行が推計した2024年の北朝鮮の実質GDPは36兆9,654億ウォン(約3兆8,900億円)で、前年比3.7%増となった。2016年以降で最も高い成長率となった。平壌では1年で1万世帯規模の和盛地区第4段階建設が完了したが、これは同期間の米ロサンゼルスやシカゴの新築住宅供給量を上回る水準だという。カリフォルニア大学サンディエゴ校のステファン・ハガード教授は、金正恩政権下での経済力はすでに金正日時代を上回り、政権発足以来最高水準に達していると指摘した。
この好況は、最近訪朝した外交官や西側の観光客を通じても生々しく伝わっている。平壌市内の道路には中国製電気自動車が並び、スマートフォンの配車アプリ「サムフン」でリアルタイムでタクシーを呼ぶ光景が日常化している。飲食店では薪窯ピザやチキンウィングを販売し、QRコード決済が普及、ペットショップやネットカフェ、BMW販売店まで登場するなど、かつての閉鎖的な貧困国家のイメージとは様変わりしたという。夜間の衛星写真でも、北朝鮮の照度が5年前より約3倍明るくなったことが確認されている。
WSJなど海外メディアは、北朝鮮のこの急成長が自力回復ではなく、ロシアのウクライナ侵攻という地政学的危機を巧みに活用した結果だと分析した。韓国の政府系研究機関・国家安全保障戦略研究院(INSS)によると、北朝鮮はロシアに弾薬など武器を供給し、1万5,000人以上の兵力を派遣した見返りとして少なくとも100億ドル(約1兆6,000億円)を得たと推定される。これは北朝鮮の年間実質GDPの半分近くに相当する巨額で、エネルギーや建設資材など重要物資も確保したことになる。バイデン前政権の国務省で北朝鮮政策を担ったジョン・パク氏も、ロシアとの関係緊密化により北朝鮮政権はかつてないほど豊かになったと述べた。
長年続いてきた中国との貿易も強力な支えとなった。国連の対北制裁下でも中朝間の月間貿易量は8年ぶりの最高水準を記録しており、北朝鮮のデジタル経済を支える機器の多くが中国製に依存している。
ただし恩恵は平壌に集中しており、慢性的な地域格差が依然残るとの問題点も指摘された。WSJは、平壌を除く地方の多くが極度の貧困に苦しんでいるとし、国連報告書を引用して全2,600万人のうち約半数が依然として栄養失調状態にあると指摘した。また、韓流コンテンツを配布した住民を死刑にするなど、世界最悪水準とも指摘される人権弾圧がさらに苛烈化しているとの批判も上がった。













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