メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

「第二の拠点」米中貿易摩擦で中国企業がエジプトに次々進出、安定的な環境と低賃金が生産拠点移転を後押し

竹内智子 アクセス  

米中貿易戦争のリスク…エジプトに向かう中国製造業者たち

エジプトの安定性・低賃金・バランスの取れた外交などが理由に

引用:Shutterstock*この画像は記事の内容と一切関係ありません
引用:Shutterstock*この画像は記事の内容と一切関係ありません

米中貿易戦争のリスクにより、中国の製造業者がアフリカのエジプトに生産拠点を移す動きが見られている。

15日(現地時間)、香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、最近、中国の製造業者は米国の関税を回避するためエジプトに工場を建設し始めたという。

これは、対中関税を課したドナルド・トランプ米大統領の第1期目に、中国の輸出業者が一斉に東南アジア諸国に生産拠点を移転した状況とは異なる様相を呈している。

その理由は、東南アジア諸国も今年4月にトランプ大統領が発表した相互関税の対象に含まれたためだ。

エジプト・カイロ郊外でオートバイ部品の組立工場5カ所を運営する中国人のファン・ピン氏は、ここ数カ月で急増した中国からの投資を目の当たりにした。

彼はアフリカの新興市場へのアクセスを考慮し、7年前に中国からカイロに工場を移転した。

ファン・ピン氏は「最近はほぼ毎日、中国企業の代表団がカイロを訪れている」とし、「実業家だけでなく、中国政府の官僚が同行することもある」と語った。

最近カイロに工場を移転した企業の多くは、これまで東南アジアで工場を運営していた実業家たちだ。

ファン氏は「私が出会う企業の半数以上が、カンボジア、タイ、ミャンマー、ラオスに既存の工場を持っている」とし、「彼らはエジプトを第二の選択肢として選んでいる」と述べた。

最近、中国の製造業者の間でエジプトが注目されている理由として、まず安定性が挙げられる。

ファン氏は「アフリカのほとんどの国は常に安全とは言えず、南米はさらに混乱している」とし、「エジプトは比較的安定しており、政府は友好的で反アジア感情もない」と評価した。

エジプトの低賃金も中国の製造業者にとって魅力的だ。

エジプトの工場労働者の賃金は月100~150ドル(約1万4,423円~約2万1,636円)で、東南アジアの製造業者が現地で支払う賃金の半分にも満たない。

このようなコスト競争力により、エジプトの繊維産業は好況を呈している。

エジプト衣料品輸出委員会によると、今年1~4月のエジプトの衣料品輸出額は10億ドル(約1,442億5,249万円)を超え、前年同期比22%増加している。

繊維産業の成長は、中国企業を含む外国人投資家の関心を引きつけている。

中国の有名繊維企業「浙江キャディ産業有限公司」が1億ドル(約144億2,275万円)を投じてエジプトに工場を建設し、現地市場に進出した事例が代表的だ。この工場は今後4,500人の雇用を創出する見込みだ。

エジプトを経由して米国へ「迂回輸出」しようとする中国の繊維製造業者も多いとSCMPは伝えた。

また、エジプトのバランスの取れた外交政策も中国の製造業者を引き付ける理由の一つだ。

エジプト・アレクサンドリア中国商工会議所のディン・ユン会長は「エジプトは他国とは異なり、米国と良好な関係を維持しながら比較的バランスの取れた貿易を行っている」とし、「これは関税強化措置の対象となる可能性が低いことを意味する」と指摘した。

さらに「中国の多くの輸出業者にとって、エジプトはますます複雑化するグローバル貿易環境の中で、生命線のような存在になっている」と付け加えた。

ただし、中国の製造業者がエジプトに集中することで、主要経済地域の工場賃貸料が過去6カ月間で2倍以上急騰し、中国の大企業に押されて中小企業が苦境に立たされるという副作用も現れている。

2017年からエジプトで小型家電メーカーを運営しているジャ・シャンシェン氏は「美的(Midea)やハイアールといった中国の大企業がエジプトに進出してきた」とし、「我々もやむを得ず価格を下げて耐えている状況だ」と吐露した。

彼は自社の利益が2年前と比べて半減したとし、「中国国内の過剰生産により、企業がエジプトで価格を切り下げている」と付け加えた。

竹内智子
takeuchit@kangnamtimes.jp

コメント0

300

コメント0

[トレンド] ランキング

  • 【NZ惨劇】幼い兄妹を殺害しスーツケース遺棄…韓国人母親が「精神異常」を理由に無罪主張
  • 【衝撃】小惑星リュウグウ、10億年経っても“水”が存在!地球の「水の起源」に迫る重大発見か
  • トランプの「無差別」関税を風刺したスウォッチの腕時計が大人気!
  • 衝撃の“サバイバル術”!家賃高騰で中国若者、「24時間ジム」を新たな住居として寝泊り!
  • 燃える導火線噛み切り、家族を救った“英雄犬”!しかし「声を失う」結末に世界が涙
  • 小学生娘の首を絞めた40代母に“執行猶予5年”判決…山口地裁が示した理由とは

こんな記事も読まれています

  • 【新型SUV】ポルシェ「Octan S」公開…マカン上位に投入される戦略的モデル、最大560ps&PHEVを採用
  • 【新コンセプト】GMCハマーHEVピーク…2ドアSUVでラングラー&ブロンコに挑戦、未来志向デザインにSNS熱狂
  • レクサス新型「IS」、3度目のマイナーチェンジを実施…大型グリルと最新安全技術で進化
  • 「新型T-ロック」フォルクスワーゲン、8年ぶり全面刷新でグループ初のフルハイブリッドを搭載
  • 【大打撃】オープンAIの「天才研究者」、中国企業に奪われる!“報酬20億円”でテンセントに移籍
  • チャーリー・カーク氏暗殺犯は「左派青年」、トランスジェンダーの交際相手と同居…殺害動機は政治的恨みか
  • 【ドローン帝国】ロシアのドローン生産量が前年の9倍に!民間工場や高校生も総動員で「一日800機」投入
  • またもや「領空侵犯」!ロシアの自爆ドローン、ルーマニア上空を50分間無断飛行…F-16も出動し緊張再燃

こんな記事も読まれています

  • 【新型SUV】ポルシェ「Octan S」公開…マカン上位に投入される戦略的モデル、最大560ps&PHEVを採用
  • 【新コンセプト】GMCハマーHEVピーク…2ドアSUVでラングラー&ブロンコに挑戦、未来志向デザインにSNS熱狂
  • レクサス新型「IS」、3度目のマイナーチェンジを実施…大型グリルと最新安全技術で進化
  • 「新型T-ロック」フォルクスワーゲン、8年ぶり全面刷新でグループ初のフルハイブリッドを搭載
  • 【大打撃】オープンAIの「天才研究者」、中国企業に奪われる!“報酬20億円”でテンセントに移籍
  • チャーリー・カーク氏暗殺犯は「左派青年」、トランスジェンダーの交際相手と同居…殺害動機は政治的恨みか
  • 【ドローン帝国】ロシアのドローン生産量が前年の9倍に!民間工場や高校生も総動員で「一日800機」投入
  • またもや「領空侵犯」!ロシアの自爆ドローン、ルーマニア上空を50分間無断飛行…F-16も出動し緊張再燃

おすすめニュース

  • 1
    「また暴走か?」マスク氏、英国の極右集会で政権交代呼びかけ...“テスラ不買運動”再燃で株価急落の懸念!

    ニュース 

  • 2
    【疑問】テスラ、独グリュンハイデ工場で生産拡大を計画…販売半減も「全供給市場で前向きな兆し」と強調

    ニュース 

  • 3
    「見えない爆撃機」B-21レイダー2号機が試験飛行!米空軍、100機体制で北朝鮮・中国への抑止力強化へ

    ニュース 

  • 4
    【惨劇】イスラエル軍のイエメン空爆で記者26人含む46人死亡、165人負傷…フーシ派「報復は必至」

    ニュース 

  • 5
    米国の「日本のように数千億ドル権限を渡せ」との要求を韓国が拒否! 自動車関税25%継続も立場を貫いた理由は?

    ニュース 

話題

  • 1
    「戦争拡大のシグナルか」...ロシア自爆ドローン、ルーマニア領空を侵犯!F-16緊急発進、NATO正面衝突の危機

    ニュース 

  • 2
    「アメリカ・ファースト」のはずが自縄自縛!トランプ氏、“反移民強硬路線”が経済問題と衝突し迷走か

    ニュース 

  • 3
    「目の前にいたのに…」彼女がアンカー起用されなかった“屈辱の真相”

    エンタメ 

  • 4
    「安全点検済みのはずが…」SEVENTEENライブで予期せぬ花火事故発生

    エンタメ 

  • 5
    米中、マドリードで6時間に及ぶ協議…「関税・TikTok・首脳会談実現」が焦点に

    ニュース 

シェア

[cosmosfarm_share_buttons url="https://dailyview.net" title="ピッコン" align="center"]