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「1週間で排尿不能、右足壊死寸前」…”長時間座りっぱなし”が招く「深部静脈血栓」の恐怖シナリオ

織田昌大 アクセス  

引用:SNS
引用:SNS

右足がひどく腫れ上がり、最終的に車椅子での生活を余儀なくされた20代イギリス人女性のケースが公開された。

海外メディア「デイリー・ミラー」などの報道によると、イギリス・バーミンガム在住のケイトランド・ライト氏(26)は、2023年の家族旅行中に腰痛を訴えた。鎮痛剤を飲んたにもかかわらず、痛みはさらに悪化した。1週間後には排尿もできなくなった。

病院を訪れたライト氏は、点滴とモルフィン(鎮痛剤)を投与された。彼女によれば、鎮痛剤以外の適切な処置は一切行われなかったという。その後、右足は徐々に腫れ始めた。長時間の待機の末、ライト氏は検査を受け、腎臓結石と診断された。しかし、これは誤診だった。

実際、ライト氏はふくらはぎから腰の下部まで伸びる腸骨静脈に巨大な血栓(血の塊)ができていた。彼女は「医療スタッフが血栓の大きさを確認するとすぐに駆け寄ってきた」と述べ、「今まで見た中で最大の血栓だと言われた」と語った。

医師たちはすぐに抗凝固剤を処方したが、効果はなかった。ライト氏は「すでに手遅れだった」とし、「救急室に到着した時点で適切な治療を受けるべきだった」と語った。彼女の右足の静脈はすでに悪化しており、ステント治療(狭くなったり詰まった血管に管を挿入して血流を改善する治療法)を受けることもできなかった。

ライト氏は2年が経過した現在も自力で歩くことができず、車椅子で移動している。理学療法により足を動かすことはできるが、体重を支えるのが困難な状態だという。彼女は勤めていた職場を辞め、修士の学位を取得することも断念した。

心臓の動脈に血栓ができれば心筋梗塞、血栓が肺に詰まれば?

この女性に発生した血栓とは、血管や心臓内で血液の成分が局所的に固まってできる塊のことだ。健康な人の血液は血管内で凝固することはない。しかし、血管内皮が損傷したり、炎症や動脈硬化がある人は血栓ができやすい。

血栓ができた部位では血管が狭くなったり詰まることで、血流を妨げる。血栓の位置によっては深刻な問題を引き起こす可能性がある。心臓の動脈に血栓ができれば心筋梗塞を引き起こす。脳に血栓ができれば脳機能を損なう可能性がある。

血栓が体内を漂い、肺に詰まれば肺塞栓症を引き起こす。肺塞栓症は肺血管の流れを妨げ、適切な血液循環が行われなくなる病気だ。酸素交換がスムーズに行われないと、呼吸困難や胸痛、咳などを引き起こす。血流が完全に遮断されれば、心臓にも深刻な影響を及ぼし、最悪の場合は命に関わることもある。

深部静脈血栓症患者も足に血栓ができるリスクが高い、その症状は?

深部静脈血栓症を患っている人も足に血栓が発生するリスクが高い。深部静脈血栓症は主に足の深部静脈が血栓で詰まり問題が生じる病気だ。体のどの静脈でも発生する可能性があるが、足の静脈で最も多く見られる。

深部静脈血栓症は、手術後の長期安静や、高齢、身体麻痺などで動きが制限されている人によく見られる。長距離フライトのように足を長時間動かせない状況でも深部静脈血栓症が起こりやすい。妊娠、肥満、喫煙、経口避妊薬なども危険因子として挙げられる。

症状は通常片方の足にのみ現れる。血管に沿って痛みや熱感が感じられ、足首を動かすとふくらはぎに痛みが生じる。血栓ができた側の足が腫れ、太くなる。腫れた部分を指で押して離すと、凹んだ跡が残り、足の皮膚が赤くなったり青く変色することもある。重症の場合は肺塞栓症を引き起こす可能性があるため、迅速な抗凝固剤による治療が必要だ。

普段から血栓のリスクを減らすには、定期的に足を動かすことが大切だ。規則的に運動を行い、長時間座っている場合は定期的に足のストレッチをすることが望ましい。血流を改善するために十分な水分補給も重要だ。高脂肪・高カロリーの食品は控え、食物繊維やビタミンが豊富な野菜や果物を積極的に摂取するのも良い。

織田昌大
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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