
政府は、高齢ドライバーによるアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故を防ぐため、2028年から新車への「踏み間違い防止装置」の搭載を義務付ける方針を固めた。国土交通省が18日、車両安全基準を改正したと発表した。
新基準は2028年9月以降に販売される国産のオートマチック車に適用され、輸入車については2029年9月以降の販売車両が対象となる。対象の装置は、車両前方およそ1~1.5メートル以内に障害物がある場合、運転者が誤ってアクセルを強く踏み込んでも車両の速度を時速8キロ未満に抑える機能を持つ。
この措置は、2018年に東京都内で発生した高齢ドライバーによる重大事故をきっかけに検討が進められてきたもの。政府は事故防止に向け、同装置の普及を後押ししており、2023年以降に生産された新車のおよそ9割に既に搭載されている。
国土交通省は、「事故防止に資する技術の義務化を通じ、交通安全の確保と被害の軽減を図りたい」としている。