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「ティラノは骨を砕き、アロサウルスは肉を引き裂く」…18種の頭蓋骨が語る“捕食戦略の進化”、CT解析で判明!

荒巻俊 アクセス  

英研究チームが18種の化石を分析

頭蓋骨・捕食進化の謎を解明

「恐竜の王」ティラノサウルスの頭蓋骨は、ワニのように強力な咬合力(噛む力)を持ち、獲物の骨を砕くのに最適化されていた一方、他の大型肉食恐竜は、肉を切り裂き引きちぎるのに適した頭部形状だったことが最新の研究で明らかになった。進化の過程で様々な頭蓋骨の形を持つようになった肉食恐竜は、それぞれ異なる「噛む力」を持っていたとみられる。

英ブリストル大学の地球科学部に所属するアンドレ・ロウ上級研究員のチームは、ティラノサウルスやスピノサウルス、アロサウルスなど18種の肉食恐竜の化石を分析し、研究結果を4日(現地時間)、国際学術誌「カレント・バイオロジー」に発表した。

研究では、CTスキャンや表面スキャン技術などを駆使し、各恐竜の頭蓋骨の形状や筋肉の構造、咬合力を推定した。

研究の結果、ティラノサウルスの頭蓋骨は強力な咬合力に最適化されており、それに対応する形で頭蓋骨が大型化し、咀嚼筋も発達していたことが判明した。

一方、スピノサウルスやアロサウルスなどの他の大型肉食恐竜は、ティラノサウルスとは異なり、噛む力よりも肉を切り裂く動作に適した頭蓋骨の構造を持っていたという。これは、巨大な体を持つ肉食恐竜の間でも、獲物の捕らえ方や食べ方に大きな違いがあったことを示す結果となっている。

ティラノサウルスは白亜紀後期に生息し、全長は12〜14メートル、身長約4メートル、体重は7〜9トンと推定されている。巨大な頭と長く重い尾でバランスをとりながら二足歩行する姿から、当時の生態系において最強の捕食者だったと考えられている。

比較対象となったスピノサウルスやアロサウルスも、いずれも全長約10メートル前後の大型恐竜で、異なる時代と地域で独自に進化を遂げたとされている。今回の研究によって、それぞれの頭蓋骨構造には機能的な違いがあったことがより明確になった。

ロウ研究員は、「ティラノサウルスの頭蓋骨は現代のワニのように獲物を粉砕するのに適しており、アロサウルスはコモドオオトカゲに近い」と述べ、「恐竜の生態系は、私たちが想像する以上に多様で、専門的に分化していたことがうかがえる」と話している。

荒巻俊
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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