
米ニュージャージー州パターソンのベーカリーで、客が「5年前に間違ったサンドイッチを渡された」と激怒し、店主の兄弟に刃物を振るって重傷を負わせる事件が起きた。
米紙『ニューヨーク・ポスト』などによると、事件は現地時間8月1日に発生。ベーカリーを経営するアベット・アサド氏と弟のムハンマド・アサド氏が、客とみられる男に襲われ病院へ搬送された。
目撃者や被害者の証言によれば、男は「5年前に卵サンドを注文したのにナスのサンドが出てきた」と主張し、「ナスにアレルギーがあり、そのせいで体調を崩した」と激昂していた。店側が返金や補償を申し出ても興奮は収まらず、兄弟が退店を促したところ突然刃物を取り出し、ムハンマド氏を刺し、止めに入ったアベット氏にも切りつけたという。
現場近くの住民は「外から悲鳴が聞こえて駆けつけると、店主の一人が腕から血を流していた」と語り、「二人とも普段から親切な人物だったため、地域に大きな衝撃が広がっている」と話した。兄弟は大学病院で手当てを受け、命に別状はない。事件後、店は臨時休業に入った。
パターソン市のアンドレ・サイエグ市長は翌日、現場を訪れて商店主や住民と面会し「この地域では極めてまれな事件だ」と述べた。警察は現在、男の身元と行方を追っており、情報提供を呼びかけているが、容疑者の特徴はまだ公開されていない。
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