店側「女子学生が提案したもので強要ではない」と釈明

女性客に「下着を外せばシャンパン1本プレゼント」というイベントを行ったベルギーのバーが、強い批判を受けて中止しになったと、ベルギーのメディア「ラ・デルニエール・ウール(DH)」や「7sur7」などが報じた。
問題のイベントが行われたのは、フランス国境から約11キロに位置するベルギー南部モンスのバー「ル・アトリエ」で先月下旬、このイベントが広く知られると批判が相次ぎ、波紋が広がった。
モンスに隣接するフラムリエ市の元市議モランヌ・オニュー氏は、先月23日にSNSへこの状況を批判する投稿を共有し「今回のスキャンダルは本当に吐き気を催す。単なる小さな問題ではなく、依然として私たちの身近なところに性差別が蔓延していることを示している」と指摘した。さらに「(今回のイベントは)過度の飲酒を助長し、女性の体を取引の手段にする行為を容認するものだ。2025年の今、女性は侮辱されず、自らを貶めることなく夜を楽しむ権利がある」と強く非難した。
また、モンス市の住宅・青少年・機会均等・保育担当のセリーヌ・ドゥ・ブリュヌ市議も地元メディア「Sudinfo」に対し「この企画は女性の体を商品扱いしている」として、「女性が下着を脱ぐこと自体は自由だが、見返りを与えることで脱ぐよう促す構造を作ることが問題だ」と強調した。
一方、批判が高まると店側は声明を発表し「いかなる場合も強制したことはない。誰かに服を脱ぐよう迫ったり、価値観に反する行動を求めたことはない」と主張した。さらに「イベントの発端は約半年前に来店した女子学生グループの提案だった」と説明した。
店側によれば、当時この女子学生グループが「表現の自由の一環」としてブラジャーを外して酒と交換しようと持ちかけ、店の男女スタッフも同意してシャンパンを提供したという。その後、一部客の発案でイベントとして広まった経緯があったとしている。
ただし、店側は最終的に論争を招いたイベントの宣伝物を撤去し、イベント自体も中止した。ニコラ・マルタン・モンス市長がバーの経営者と面会し、問題について協議したと伝えられている。
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